仕事の悩み

【残業・休日出勤】辛くて仕事を辞めたい時に試したい「リカバリー経験」

深夜までの残業や休日出勤が続くダメージは、身体だけではなくこころにも重大な影響を及ぼします。

この記事では、残業が多くて辛い、仕事を辞めたいと感じている方に向けて、仕事の量がメンタルヘルスに与える影響について解説をしていきます。

また、就業時間外の「休み方」を意味する「リカバリー経験」も紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

仕事の量が多くて辛いと感じたら下の動画をクリック

終わらない仕事と蓄積する疲労

やってもやっても終わらない仕事に追われて辛い。
ここ最近は仕事の事を考えずに過ごせた日が無い。
家にいるよりも職場にいる時間のほうが長い。

仕事でも私生活でも、普通であればしないようなミスを繰り返すようになっていたら、ストレスが限界に近いサインかも知れません。

このような状態の人を見た第三者は、残業続きで疲れているなら休めばいいじゃないか、仕事が嫌なら辞めて転職をすればいいじゃないかと思うケースもありますが、本人は自覚をなかなか持てないのが現状です。

残業は原則として月45時間、年間で360時間が上限

残業時間は、原則として月45時間・年360時間を上限とすることが、労働基準法で定められています。

長時間労働はメンタル不調の原因となり、月の残業が80時間または月100時間を超えた場合は健康障害のリスクが高まると言われています。


参考)厚生労働省 | 過労死等防止啓発月間パンフレット
 

「仕事の量」が強いストレスに

厚生労働省が調査した2021年労働安全衛生調査の中で、仕事や職業生活に関する強いストレスのうち「仕事の量」と回答した割合を就業形態別に見てみると、正社員が最も多い45.6%、次いでパートタイム労働者37.8%、派遣労働者28.1%、契約社員17.9%という割合となっています。

正社員では約2人に1人、パートタイム労働者では約3人に1人の方が「仕事の量」が強いストレスとなっています。

人材不足による「仕事の量」の増加

慢性的に人材不足の部署に配属された場合などは、従業員一人ひとりに割り振られる仕事の量が多くなる傾向があり、個人で解決しようとしても難しい問題ともいえます。

そんな時はどうすればよいのでしょうか。

タスクや工数を洗い出してみる

どうしても残業が続いてしまう場合は、現在の業務にどのくらいの工数や時間がかかっているかを確認してみましょう。

タスク管理をしているツールなどがあるなら、その通りに進んでいる箇所と、つまづいてる箇所を洗い出してみることで、どの業務で時間超過が起きているのかなどが分かります。

就業時間内で終わる仕事の量なのか、残業時間がどの程度必要か、改善できるポイントがあるのかどうか、という点や改善案も洗い出しておくとよいでしょう。

問題点を把握できる状態であれば、上司に業務量の見直しを提案しやすくなります。現状を「可視化」して提示することによって、業務内容の見直しが行われることが期待できます。

仕事の量が少ない場合は?

一方、仕事の量が少ないことによってストレスを感じるケースもあります。

例えば、入社10年目で主任クラスの立場だったが、異動先ではパート従業員と同じ作業を命じられた、などがこれに該当します。

仕事の量が少ない場合は「過小評価」であると考えられる事もありますので、職場で置かれている状況や業務内容などが以下に当てはまっていないかどうかを確認してみましょう。
過少な評価

業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと。

もし当てはまっていると感じるようであれば上司に相談をしましょう。異動をしたばかりということで、配慮をしている場合など、ボタンのかけ違いになっていることもあります。

また、上司に相談をしても解決しない場合は、社内の相談窓口に相談するのも一案です。

仕事を辞めたい、でも辞めれない

メンタル不調に陥っていると、新しい何かを始めるのが困難な場合があります。

仕事を辞めたいと思う理由は様々ありますが、日々の生活を変えるというのは想像以上にパワーが必要であり、退職した後のことまでを考える余裕のない状態にある可能性もあります。

疲労が溜まるとストレスを自覚しにくい状態になる

仕事の量が多いと感じても、蓄積された疲労によって感覚が鈍くなっている状況では、身体とこころの異変に気づけないということもあります。

実際に、休日出勤などの過重労働を続けていると、ストレスを自覚しにくくなるのです。では、現状を改善していくにはどのような対処法があるのでしょうか。

疲れていたら「リカバリー経験」を

多忙な日々の中でも休日がある、もしくは午前休や午前休を取れた。そんな時に取り入れてみたいのが「リカバリー経験」です。

リカバリー経験とは

リカバリー経験とは、就業時に起こる疲労やストレスを回復することを目的とした、就業時間外の「休み方」の事です。リカバリー経験がしっかりとできていると、業務パフォーマンス向上が期待できます。

日本では、厚生労働省がまとめた2019年労働経済の分析で使用されてから、浸透するようになった言葉です。

また、リカバリー経験は

  1. 「心理的距離」
  2. 「リラックス」
  3. 「熟達」
  4. 「コントロール」

の4種類あります。順番に見ていきましょう。

1.「心理的距離」:仕事から心理的に距離を置く

仕事から「心理的距離」を置くことは、日本の社会人には最も難しいと段階と言えるでしょう。

よくオンとオフの切り替えや、仕事モードをオフにするという表現を耳にしますが、思い浮かべるのはカチカチと音のするタクト式スイッチではないでしょうか。

オンオフの概念はあくまでも仕事を主語とした場合ですので、仕事から「心理的距離」を置くコツとしてはまず、ボタン式のスイッチを想像してみましょう。たとえば「仕事スイッチ」が青だったら、「休日スイッチ」は黄色、という風に、ボタンを切り替えるイメージです。

2.「リラックス」:くつろいでいる状態

心理的にも肉体的にも仕事から離れてリラックスをしている状態。

ストレスや疲労に押しつぶされてしまいそうな時は、呼吸が浅くなっていることがあります。深呼吸をしての軽い散歩やランニング、サイクリングなどをするだけでも、気分転換として効果的です。

3.「熟達」:自己啓発を行う

自己啓発というと難しく考えてしまいがちですが、要するに「好きなこと」をしたり学んだりすることで得られる満足感により、気分が前向きになることが「熟達」にあたります。

人と比較せず、自身が好きだと思えることをすることがポイントです。

4.「コントロール」:休日に行うことを自ら決める

誰に言われるでもなく、自ら休日のスケジュールを決めるのが「コントロール」です。

「心理的距離」「リラックス」「熟達」ができる状態を自らが決めることで、就業時間外の「休み方」そのものを自らが「コントロール」していると実感することが重要となってきます。

しっかりと「休む」ということ

現在の勤務している職場は、まだ辞めることができないし、仕事を辞めたいと思っていてもどうしたらよいかわからない。そう思っているならば、まずは仕事外での過ごし方に変化を起こしてみましょう。

最初からリカバリー経験を全て取り入れるのではなく、少しずつ取り入れていくことによって、身体もこころも回復していくこともあります。

身体が回復するとこころにゆとりが生まれ、鈍っていた感覚が戻ってくることが期待できます。

スイッチボタンの切り替えがスムーズに

「リカバリー経験」を取り入れることで、青色の「仕事ボタン」から黄色の「休日ボタン」への切り替えがスムーズになることが期待できます。

  • 職場を一歩出たら
  • 帰宅してお風呂に入ったら
  • ゆっくりと眠って朝目ざめたら

など、ボタンを切り替えるタイミングを自分で作ってみることもよいでしょう。

辛い時はカウンセラーに相談をしてみよう

仕事のストレスや疲労を回復する「休み方」として推奨される「リカバリー経験」をすることによって、こころの悩みを話せる余裕が出てきたら、誰かに辛い気持ちを相談してみましょう。

オンラインカウンセリングなら、

  • 「心理的距離」 職場の人間関係から離れた専門のカウンセラーに
  • 「リラックス」 自宅などリラックスできる場所から相談できる
  • 「熟達」 気分を前向きにするようなカウンセリングを受けることができる
  • 「コントロール」 自分の都合に合わせて、スマートフォンから簡単に予約をすることができる。

というように、休日にリカバリー体験の手順を踏んで相談できるのがメリットです。専門のカウンセラーが仕事のストレスからの「回復」をサポートしてくれるでしょう。

まとめ

この記事では、仕事の量によって強いストレスを受けていると起こる症状や、職場でできる対処法、そして残業が辛くて仕事を辞めたいと感じている方に向けて休日の「休み方」を意味する「リカバリー経験」について紹介しました。

仕事に疲れてしまい、なんとなく感覚が鈍っているなと感じたら、しっかりと休み、誰かに相談をすることで、ストレス軽減に繋がります。

まずは気軽に相談をしてみましょう。

 

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