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【ワークライフバランス】仕事とプライベートを両立させる効果的なステップを紹介

【ワークライフバランス】仕事とプライベートを両立させる効果的なステップを紹介

ワークライフバランスとは、仕事とプライベートをバランス良く取り入れることを目指す考え方です。仕事と私生活を調和させることで、満足度や生活の質を向上させることを目的としています。

2007年に内閣府が策定した「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)憲章」によると、単に仕事だけに焦点を当てるのではなく、生活全体に目を向け、仕事と私生活の両面を充実させることが重要であるとされています。

この記事では、ワークライフバランスが崩れてしまう原因や、仕事とプライベートを両立させるための具体的なステップを紹介します。

ワークライフバランスのメリット

仕事と私生活のどちらも充実させた方が良いということは分かりますが、調和し合うことで得られるメリットとは具体的にどんなものなのでしょうか。

例えば、よく言われるのが睡眠時間の確保です。しっかりとした睡眠が取れることは生活の充実に欠かせない大切な要素であり、同時に日中の仕事の集中力維持にも役立ちます。

また、趣味やサークル活動などのプライベートが充実すると、そこで得られる様々な人との交流や情報交換が、仕事における新たな視点や発想につながる可能性もあります。

もちろん、自宅でゆっくり過ごすのでも構いません。プライベートな活動によって仕事でのストレスが軽減され、明日も頑張ろうというモチベーションにつながります。

このように、ワークライフバランスは、生活面の充実度が仕事のパフォーマンスやモチベーション向上と密接に関わっているのです。

ワークライフバランスが崩れる理由

ワークライフバランスが大切だということは分かっていても、多忙な現代のビジネスパーソンにとって、その実践は容易ではありません。頭では理解していても、日々の業務に追われ、理想と現実のギャップに悩む方も少なくはないのではないでしょうか。

内閣府が2018年に発表した「企業などにおける仕事と生活の調和に関する調査研究報告書」によると、【仕事で疲れて他にやりたいことができないことがよくある】と回答した人が、正社員では男女ともに半数を超えており、仕事で疲れすぎてプライベートに手が回らずワークライフバランスが崩れている現状が伺えます。

仕事で疲れて、他にやりたいことができないことがよくあるのグラフ
内閣府「企業などにおける仕事と生活の調和に関する調査研究報告書」図表Ⅳ-24を参考に作成

その要因の一つは、企業側の事情も考えられます。少数精鋭の会社や部署などは、少人数で多くの業務をまかなうため、どうしても一人当たりの作業負担が多くなり、残業や持ち帰り仕事が発生してしまう場合があります。

もう一つは、自分自身の性格や気質、仕事への考え方が原因で疲れ切ってしまっている場合です。これから紹介する項目に当てはまる方は、ワークライフバランスを崩しやすい可能性があります。

仕事に完璧を求めてしまう人

完璧に仕事をこなすことは決して悪いことではありません。しかし、「完璧に仕上げたい」という気持ちが強すぎると、必要以上に時間をかけてしまい、その結果、いつまでも仕事が終わらず、プライベートな時間が取れなくなる場合があります。

頼まれると断れない性格

人から頼みごとをされるということは、あなたの能力や仕事ぶりが高く評価され、信頼されている証拠でもあります。また、人はまわりの人に頼られると、つい嬉しくて引き受けてしまいたくなりますし、困っている人には助けてあげたくなるものです。

しかし、その「断れない」性格がゆえに、自分の業務で手一杯にもかかわらず、他の人の業務まで引き受けてしまい、疲労やストレスをため込んでしまうケースがあります。

仕事が趣味のような人

仕事に打ち込むのが好きで、仕事自体にやりがいや楽しみを感じている人もいます。仕事を通じて自己実現を感じられることは素晴らしいことです。

しかし、仕事が中心の生活になりやすく、仕事とプライベートの境界線があいまいになることで、常に仕事のことを考えてしまったり、休日も仕事から完全に離れられなくなり、仕事以外のリフレッシュや、仕事と関係のない活動に時間を割くことの必要性を感じなくなってしまいます。

結果として、休息や気分転換が充分に行われず疲労をため込んでしまったり、ある日突然心身のバランスを崩してしまう可能性があります。

仕事とプライベートを両立させるための効果的なステップ

ビジネスパーソンにとって、1日の大半を占める仕事に対して全力で打ち込むことは悪いことではありません。

しかし、それによりプライベートな時間がなくなりストレスを溜めてしまっては、いつかメンタル不調を起こしてしまうかもしれません。

この章では、プライベートな時間を確保できるようにするために、仕事を効率化する効果的なステップをご紹介します。

現状を把握する

まずは、自分の時間の使い方に無駄がないかをチェックするために、1日のタイムスケジュールを書き出してみましょう。今現在の大まかな仕事時間、休憩時間、移動時間、そしてプライベートな時間を記録することで、何にどのくらい使っているか客観的に知ることが大切です。

次に、現在のストレス度合いや仕事の満足度もチェックしてみましょう。今の生活にどのくらい満足しているかなど紙に書き出してみます。ストレス度合いに関しては、厚生労働省のサイトにある「ストレスチェック」などを用いることで簡単に行えます。

こうした現状把握を行うと、自分が思っていたより無駄な時間が多かったことや、意外とストレスを溜めているなど、気づかなかった課題が見えてくる可能性があります。

【ワークライフバランス】仕事とプライベートを両立させる効果的なステップを紹介

タイムマネジメント

タイムマネジメントとは、日々の業務における時間の使い方を見直し、目標達成に向けたより効果的な時間管理術やスケジュール管理方法のことです。最近では、コスト削減や業務効率の改善目的で取り入れている企業も多いですが、ワークライフバランスを改善するという意味でも大変有効です。

ここでは、タイムマネジメントの流れをステップで解説していきます。

ステップ1.業務洗い出しと目標設定

まずは、抱えている業務をすべて洗い出します。大小問わず思いつくまま書き出してみましょう。次に、それぞれの業務にかかる時間をざっくりで良いので見積ります。

次に目標設定です。仕事とプライベート両面の目標を立てていきます。この業務をいつまでに終わらせる、週2回スポーツジムに通う、など両方の目標を設定することでバランスの取れた時間配分を意識することができます。

ステップ2.優先順位をつける

洗い出した業務と設定した目標を照らし合わせ、優先順位を決めていきましょう。その際は「緊急度」と「重要度」の2つの軸で考えると分かりやすくなります。

重要かつ緊急な業務

最優先で取り組んだ方が良い業務です。締め切りが迫っているタスクやクレーム対応、プライベートでは急な家族のトラブルなどです。

重要だが緊急ではない業務

目標達成のために欠かせない業務です。スキルアップのための学習や、将来のプロジェクトやキャリアアップに向けた人脈作り、プライベートでは健康維持のための運動や家族との時間などです。

緊急だが重要ではない業務

仕事では、他者からの依頼やルーティンワークなど。プライベートでは、急な飲み会の誘いや友人からの頼まれごとなどです。この部分は、可能な限り他の人に割り振ったり、例えばAIツールなどを用いて自動化できないかなど検討をしましょう。

重要でも緊急でもない業務

参加必須ではない会議やチェックしなくても良い広告の要素が入ったメールなど。プライベートでは、SNSの無駄な閲覧やゲームアプリの過剰利用などです。一見当たり前のように行っていることでも、実は削減できるものが隠れている可能性があります。

特に、重要でも緊急でもない業務に時間を取られてしまっていることが多くあります。自分の業務内容を見直し、優先順位を可視化することで、適切な時間配分ができるようになり、作業効率の向上が期待できます。

ステップ3.計画と実行

業務の優先順位付けができたら、優先順位に基づいて具体的なスケジュールを考えます。優先順位の高い業務をいつまでにやり終えるのかを決めることが大切です。

スケジュールに余裕を持たせることで、イレギュラーが発生した際に対応できるようになり、不測の事態にも対応しやすくなります。

また、移動時間や会議の待ち時間などの「スキマ時間」にスキルアップのための勉強を行うなど時間を有効活用することで、全体の時間管理がやりやすくなります。

ステップ4.見直しと改善

タイムマネジメントで一番大切なのが、業務後の振り返りです。計画通りに物事を進めることができたか、時間配分は適切だったかなど、振り返りを行うようにしましょう。

そのうえで、予定通りに業務が進行できなかった際には、スケジュールや優先順位の見直しなど、軌道修正を行うようにしましょう。

また、優先順位の高い業務に時間をかけすぎてしまい、他の業務がおざなりにならないように、優先順位の低い雑務などは、別で時間を設けて、まとめて処理できるようにしておくと、業務全般をコントロールしやすくなります。

【ワークライフバランス】仕事とプライベートを両立させる効果的なステップを紹介

ときには断ることも大切

優先順位の高い業務に取り掛かっている最中に、雑務をお願いされた場合など、必ずしも自分が行う必要がない業務の場合、ときには断ることも大切な判断と言えます。

断ることで信頼を損なうのではないかと不安になり、つい無理して引き受けてしまう場合がありますが、引き受けたことで仕事を抱え込みすぎてしまい、すぐに対処が必要な業務が滞ってしまったり、時間内に終えることができず、結果的にワークライフバランスを崩してしまう可能性があります。

自分の能力や時間の制約を周囲に伝え、理解してもらうことで、適切に業務を行えるようになります。

断る際には、理由を簡潔に丁寧に伝え、「今は引き受けられないですが、〇時以降なら可能です」などの代替案を提示することも大切です。

周囲に頼る

断ると同様に、必ずしも自分が引き受けなければいけない業務の場合には、同僚や部下に任せることも検討してみましょう。

また、重要な業務など、自分一人で対処が難しい場合には、業務を細分化し、他の人に任せられる部分のフォローを頼むことで、ストレスの軽減が期待できます。
周囲に手伝ってもらう際には、相手も自分と同じように業務を抱えすぎている可能性もありますので、相手の状況をよく見てからお願いするようにしましょう。

家事にも工夫を

帰宅後の自分の自由時間をどれだけ確保できるかという意味では、帰宅してから部屋の掃除や溜まっている洗濯、自炊などの家事に時間を取られてしまうことがストレスになる場合もあります。

そのような家事のストレスを軽減させ、自由時間を確保するためにも、お掃除ロボットや調理機などの時短家電を使用したり、定期的に家事代行サービスなどを利用することを検討してみるのも良いかもしれません。

専門家のアドバイスも有効

毎日一生懸命業務をこなしているビジネスパーソンほど、ワークライフバランスを崩していることに気づきにくいことが多いです。

働きづめで気づいたらメンタル不調を起こし、急に電池切れのような状態になる可能性もあります。長く元気に働き続けたいと考える人こそ、ワークライフバランスは大切になってきます。

ワークライフバランスについて考えたいと思ってもどこに相談して良いか分からないという方もいるかもしれません。

そのような場合には、カウンセラーなどの心の専門家を利用することで解決できる場合があります。

カウンセラーに相談することで、自分では気づきにくいストレスを明らかにし、軽減させるための方法や、ワークライフバランスを整えるためにどうしたら良いかと言った具体的なアドバイスをもらうことができます。

病気にならないために、日ごろから運動を行うのと同じように、気づかないうちにストレスをため込み、メンタル不調を起こす前に、カウンセリングを利用するというのも一つの手段です。

オンラインカウンセリング

オンラインカウンセリングは、スマートフォンやパソコンなど、インターネットがつながる環境があれば手軽に利用することができるため、移動にかかる時間などを気にする必要がありません。

また、オンラインカウンセリングの大きなメリットは、場所を選ばず利用できることです。リラックスできる自宅からアクセスできるため、ストレスを感じにくい環境で相談することができます。

さらに、比較的遅い時間でも相談することが可能ですので、ワークライフバランスの充実を考えるビジネスパーソンにとって、時間を有効に使える点でも大きな魅力と言えます。

【ワークライフバランス】仕事とプライベートを両立させる効果的なステップを紹介

まとめ

この記事では、ワークライフバランスの充実のために大切な仕事とプライベートを両立させるための具体的なステップを紹介してきました。

仕事で疲れすぎてしまい、プライベートな時間にやりたいことができないと感じているビジネスパーソンは少なくありません。

プライベートな時間を豊かに過ごすことで、業務の生産性が向上する可能性があります。そのためにも、ここで紹介したタイムマネジメントなどを上手く活用し、「仕事とプライベートの調和」を目指してみてください。

オンラインカウンセリング利用ステップの紹介

この章では、メザニンコラムを発信しているオンラインカウンセリングサービス「メザニン」を例に、利用ステップを紹介します。

ステップ1.会員登録を済ませる

会員登録をする

まず事前準備として、会員登録を済ませましょう。メザニンでは1分で会員登録が完了し、登録後はカウンセリングに利用できる3,000ポイントを進呈しています。

ステップ2.予約をする

予約をする

会員登録が済んだら、さっそく予約をしてみましょう。カレンダー表示から自分の予定に合った日時が選べます。会員登録時に進呈された3,000ポイントも利用できます。

ステップ3.カウンセリングを受ける

カウンセリングを受ける

メザニンのカウンセリングは、アプリのインストール不要。スマホがあれば、自宅などリラックスできる場所からオンラインカウンセリングを受けられます。
もちろん、インターネット環境があればPCやタブレットでもご利用いただけます。

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Q&A

ワークライフバランスが崩れる主な原因は何ですか?
ワークライフバランスが崩れる原因はいくつかありますが、主に「仕事に完璧を求めすぎる」「頼まれごとを断れない」「仕事が趣味のようになっている」といった個人の性格や気質が挙げられます。また、企業側の事情として、少数精鋭の部署などで一人あたりの業務負担が多いことも原因となる場合があります。
タイムマネジメントで、どのように優先順位をつければ良いですか?
タイムマネジメントでは、「緊急度」と「重要度」の2つの軸で業務を分類し、優先順位をつけるのが効果的です。具体的には、「重要かつ緊急な業務」を最優先とし、「重要だが緊急ではない業務」には計画的に取り組みます。「緊急だが重要ではない業務」や「重要でも緊急でもない業務」は、他の人に割り振ったり、削減できないかを検討しましょう。
ワークライフバランスの改善に、専門家のアドバイスは有効ですか?
はい、専門家のアドバイスは非常に有効です。特に、ワークライフバランスが崩れていることに気づきにくいビジネスパーソンは、カウンセラーなどの心の専門家に相談することで、自分では気づけないストレスの原因を特定し、具体的な改善策やアドバイスをもらうことができます。メンタル不調になる前に、予防的な視点でカウンセリングを利用することもおすすめです。