【ミスをしてしまった】突然仕事に行けなくなった時の対処法
仕事をしていれば、多かれ少なかれ誰しもミスを経験します。また、ミスが原因で仕事に行けなくなってしまう状態になることがあります。
そこには様々な要因が絡み合っている場合があります。今回は、ミスをして仕事に行けなくなってしまう要因や、対処法をご紹介します。
ミスで仕事に行けなくなる時に確認したいこと
仕事でミスをしてしまったり、思うような結果が出なかった時は誰でも落ち込むものですが、失敗を過剰に責めてしまう傾向がある人もいます。
この章では、ミスで仕事に行けなくなってしまう傾向がある人に当てはまりやすいケースを解説します。
1.完璧主義の傾向がある
「ミスは許されない」「常に100点満点でなければ…」 そんな完璧主義的な思考は、時に自身を追いつめる要因となります。
完璧主義の傾向がある人は、高い理想を追い求め、常に完璧であろうと努力します。 しかし、完璧を求め続けるがゆえに、失敗をすると、必要以上に自分を責めてしまい、その結果、仕事に行くことが出来なくなってしまう場合もあります。
2. 自己肯定感の低さ
「どうせ自分なんて…」「私なんかが成功するはずがない…」 日頃から、自己肯定感が低い人は、失敗を自分の価値と結びつけてしまうことがしばしばあります。
「失敗=自分の価値が低い」と強く思うことで、自信を失ってしまうことがあります。
3.他人軸で考えることが多い
SNSで目にする誰かの輝かしい成功例、同僚の出世や昇給など、 つい他人と比較してしまい、自分の失敗を必要以上に大きく捉えてしまうケースも少なくありません。
他人軸で物事を考えてしまうと、常に周囲の評価が気になり、失敗によって評価が下がることを必要以上に気にしてしまうことがあります。
自己嫌悪に陥ってしまった結果、仕事に行く気力を失ってしまう場合があります。
4.過去の失敗のトラウマ
過去に大きな失敗を経験し、その時の辛い感情がトラウマになっている場合もあります。
例えば、子供の時に、失敗したことで友達からひどく馬鹿にされたり、親や先生からきつく叱責されたなどの経験が大人になっても影響を与えている可能性があります。
そのような人は、過去の失敗体験がフラッシュバックのように蘇り、仕事に行けなくなってしまうことがあります。
ミスから何を学べるかが大切
ミスをしてしまい、仕事に行けなくなることは決して「甘え」ではありません。責任感が強い人ほど、自分を責め、「会社に迷惑をかけてしまった」「もう顔向けできない」と、深い後悔と自己嫌悪に陥ってしまうかもしれません。
しかし、ミスは誰にでもあるものです。そこから何を学び、どのように成長するかが重要です。
時にはゆっくりと休む時間を取り、心身を休ませることが大切です。そして、「次はどうすれば良いのか」という前向きな視点を持つことが、再び歩き出すための第一歩となります。
ミスをした時の気持ちの切り替え方
仕事でミスをした時に気持ちを切り替え、心を守るための考え方を紹介します。
1.ミスを認める
まずは、ミスしたことを素直に認めることです。
言い訳を繰り返すと、周囲からの信頼を失うだけでなく、自分自身への評価さえも下げてしまう可能性があります。
大切なのは、ミスから目を背けるのではなく、その事実をありのままに受け入れること。素直に認めて謝ることで、心のモヤモヤがクリアになり、気持ちを前向きに切り替えやすくなります。
2.自己否定はしない
ミスをした後、深く反省することは大切ですが、必要以上に自分を責め続け、自己否定に陥ってしまうのは逆効果です。
「どうして自分はこんなにダメなんだろう…」そんな風に自分を全否定してしまうと、自信を失い、次へと進むことができなくなってしまいます。
自分自身ではなく、「自分が取った行動」にフォーカスすることで、冷静に反省し、改善策を見つけ出すことができるようになります。
自分への労い「セルフコンパッション」
「セルフコンパッション」とは、自分を責めてしまう気持ちを、ありのままの自分を受け入れる優しさで包み込むことです。
「よく頑張ったね」「大丈夫、次はきっとうまくいく」といった感じで、親友に語りかけるように、自分自身に温かい言葉をかけてあげましょう。
「セルフコンパッション」を実践することで、ミスをした自分を受け入れることができます。それにより、自己批判を避け、ストレスを軽減し、より前向きに次のステップへ進むことを助けてくれます。
3.今できることに集中する
「あの時、ああしていれば…」と過去の行動を悔やんでも、時間は戻ってきません。
大切なのは、「今、何ができるのか」を考えること。失敗から得られた教訓を活かし、今できることに集中することで、未来を変えることができます。
今に集中できるようになる「マインドフルネス」
マインドフルネスとは、過去の後悔や未来への不安に囚われることなく、「今」に意識を向けることで、雑念が消え、心が穏やかになっていきます。
特別な道具や場所は必要なく、 日常生活の中で誰でも簡単に実践できます。
呼吸に集中するマインドフルネス
楽な姿勢で座るか横になり、目を閉じます。 そして、自分の呼吸に意識を集中しましょう。
息を吸う時のお腹の動き、吐く時の空気の流れ… 雑念が浮かんできたら、優しく呼吸に意識を戻してあげましょう。
五感を研ぎ澄ますマインドフルネス
歩く、食べる、シャワーを浴びる… 日常生活の動作を、五感を意識しながら行ってみましょう。
例えば、食事をする時は、食材の色、香り、食感、味をじっくりと味わいましょう。 五感を意識することで、日常の何気ない瞬間が、新鮮なものに感じられるはずです。
4.「完璧主義」を手放す
人は誰しも完璧ではありません。ミスは決して恥ずかしいことではなく、成長の過程においては、むしろ必要なものです。
業務を「完璧」にするよりも「完了」させることを意識することで、気持ちが楽になり、行動しやすくなります。
5.長期的な視野を持つ
目の前のミスにとらわれてしまうと、つい視野が狭くなり、ネガティブな感情に支配されてしまいます。
そんな時は、少し視点を広げてみて「5年後、10年後に、このミスはどういう意味を持つだろうか?」と考えてみましょう。
長期的な視点を持つことで、目の前のミスや失敗は、ほんの一つの小さな出来事に過ぎないことに気づくでしょう。
仕事に行けない時に試したい対処法
仕事でのミスが原因で仕事に行けなくなってしまう状況があるかもしれません。そんな時は無理をせず、状況を改善するために、いくつかの段階に分けて対処していくと良いでしょう。
1.上司や相談窓口に状況を共有する
どうしても仕事に行けずにっている場合には、一人で抱え込まずに、上司や人事部などの相談窓口に相談してみましょう。
今のあなたの状況や事情をしっかり説明することで、周囲からの理解も得られやすくなり、休暇などの提案や状況改善のアドバイスを受けられる場合があります。
2.勤務形態を変えてもらう
仕事に行けない状態にも関わらず、無理をして出勤したり、長時間の業務を続けることで、心身の状況が悪化してしまう可能性もあります。
そんな時は出勤時間を午後からにしてもらったり、在宅ワークに変更してもらうことで状況が改善する場合もあります。
また必要であれば部署異動や配置転換を相談してみるのも良いでしょう。環境が変わることで生産性が上がる可能性もあります。
3.しっかり休む
仕事に行けないというネガティブな気持ちを切り替えるために、有給休暇などを活用し、一時的に仕事から離れてみるのも有効です。
休暇中に仕事のことを一切考えず、趣味に没頭したり、旅行に出かけ見知らぬ土地を散策することで、気持ちがリフレッシュされ、また仕事と向き合えるようになるかもしれません。
もし、だるさや頭痛など、身体的にも不調が見られる場合には、無理に外に出ようとせず、自宅でゆっくり過ごす方が良いかもしれません。
仕事に行けない状態の時にしない方がよいこと
1.無理をする
仕事に行けないと感じつつも、休めないからと無理をして出勤することでストレスが悪化し心身に不調をきたしてしまう場合があります。
また、無理をして出勤しても成果を上げることはむずかしいく、新たなミスを起こしてしまうケースもあるでしょう。
無理して出勤せず、思い切って休みを取って心と身体を休めることも大切です。
2.無断欠勤をする
体調が優れない場合や、どうしても出勤できない状況でも、無断欠勤は、予期せぬ形で職場全体に影響する場合がありますので、事前に会社へ連絡を入れるようにしましょう。
できる範囲で早めに連絡をすることで、周囲が迅速に対応しやすくなります。小さな一歩でも、職場の円滑な運営や信頼関係の維持につながる大切な行動となるでしょう。
また企業によっては服務規程に基づいて対応される場合もありますので、休む際はできるだけ早く連絡を入れるとよいでしょう。
3.勢いで退職する
退職を決断する際は、冷静に考えることが大切です。勢いで退職してしまうと、次の仕事が決まるまでの間、無収入の状態が続き、生活に不安が生じるケースも考えられます。
また、感情的な理由での退職や、ストレスへの対処法を見つけないままの退職は、新しい職場で同じような問題に直面した際に、適切に対処するのがむずかしくなる要因となる事があります。
仕事のミスが辛いときには
ミスや困難に直面して悩んだときは、まずは一人で抱え込まず、誰かに相談してみるのも一つの方法です。上司や同僚に話すことで、客観的な意見や具体的なアドバイスを得られるかもしれません。また話すことで自分の気持ちが整理され、心が軽くなることもあります。
もし相談できる相手がいない場合は、メモや日記に気持ちを書き出してみるのもおすすめです。自分の感情をアウトプットするだけで、新たな気づきや解決の糸口が見つかることがあります。
カウンセリングという選択肢
仕事のミスからきた悩みや不安は、会社の人には相談しづらい場合もあります。また、家族や友人など身近な人にも話しづらいというような場合には、カウンセラーに相談してみるのが良いでしょう。
カウンセラーであれば、職場のことなどの話しづらい内容も気軽に相談することができますし、効果的なアドバイスをもらうことができます。
もし、カウンセリングを受けるのは手間がかかるのではないかと感じている場合は、簡単に利用ができるオンラインカウンセリングを検討してみるのもよいかもしれません。
オンラインカウンセリングのメリット
オンラインカウンセリングは、スマートフォンがあれば手軽に利用でき、時間などを気にする必要がありません。
またオンラインカウンセリングは、場所を選ばずに利用できるので、リラックスできる自宅などからアクセスができ、ストレスを感じにくい環境で相談することができます。
比較的予約が取りやすく、忙しい日々の中でも無理なく続けられる点も大きな特徴です。
何よりカウンセリングを継続的に行うことで、仕事の悩みや抱えている不安に対する問題解決が期待できるでしょう。一度にすべてを解決しようとせず、少しずつ取り組むことがポイントです。
自分のペースで進めながら、心と向き合っていきましょう。
まとめ
今回はミスして仕事に行けなくなってしまう時の対処法などを紹介しました。
仕事でのミスは誰にでもあることです。
どうしても仕事に行けない時には無理をせず、状況や体調に応じた対処法を取りながら、少しでも早く切り替えることが大切です。
辛いときは、決して一人で抱え込まずに、周囲の人に相談したり、カウンセリングの利用を検討してみるのも良いでしょう。
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