【就職活動】何から始めればいいかわからない人のための就活ガイド

就職活動を始めたいけれど、「何から手を付けたら良いのか分からない」という就活生も少なくありません。

就職活動は人生の大きな岐路の一つではありますが、就職活動を通じて自分自身とじっくり向き合うことができるという側面もあります。

ここでは、就職活動を始めたいものの、何から始めればいいか分からない就活生に向けて、就活を効果的に進めるためのステップをご紹介します。

就職活動の目的を明確にする

就職活動を行う上での最終的なゴールは何になりますか?

「たくさんお金を稼ぐこと」であれば、給与面が安定している企業を選ぶ必要があります。一方で、自分の能力を活かして社会に貢献したいという思いがあれば、その理想を実現できる就職先を選ぶ必要があります。

心から納得できる就職活動を行うためにも、自分がなぜ働くのかを明確にしておくことはとても重要なことです。

自分の関心事を深掘りする

自分の将来設計や、働く目的が見つからないという人もいるかもしれません。そういった場合は、自分がどんな分野に興味を惹かれるかを考えてみることで、就活のための指針となる場合があります。

また、普段どのようなことに興味があるか、何をしている時に楽しいと感じられるかなどを考えることで、興味ある分野や業界が絞られていく可能性があります。

もちろん、未知の世界に飛び込む楽しさもありますが、目的がはっきりしない場合には、自分の「好き」や「関心」を軸に考えてみるのも良いでしょう。

自己分析

就職活動において、必ずと言っていいほど「自己分析」の重要性が語られます。なぜ自己分析が重要なのかというと、数多ある企業の中から自分に合った就職先を見つけることは非常に困難であり、手当たり次第に面接を受けていては、時間も労力もかかってしまうことが挙げられます。

また、せっかく就職が決まって働き始めたものの、仕事内容が合わないと感じて辞めてしまうことになるかもしれません。

自己分析を行うことで、自分が挑戦してみたい業界や、自分の能力を活かせる就職先をある程度絞り込むことができます。

まずは、自分自身を細かく分析し、これまで達成してきたことや周囲から評価されることをリストアップしてみましょう。それが自分の「強み」になります。

一方で、苦手なことや失敗した経験も洗い出していくことで、自分が今後どう改善していくか、また苦手なことに対して、どのように補っていけるのかなどの対策を立てる機会にもつながります。

自己分析ツール(モチベーショングラフ)

これまでの人生の出来事をもとに、気分や意欲の変動をグラフ化するものです。どのような時に自分のモチベーションが上がりやすいのか、逆にどのような状況で落ち込みやすいのかを視覚的に理解できます。自分に合った職種や活躍できる環境を知る指針になります。

具体的には、各出来事ごとにそのときのモチベーションの高さを数値化し、時間軸に沿ってグラフに記入していきます。

モチベーショングラフ 【就職活動】何から始めればいいかわからない人のための就活ガイド

横軸の時間の流れに沿って、これまでの出来事や経験を振り返りながら、その時のモチベーションをパーセンテージで記入していきましょう。最後に各点を線で結んで、線グラフにします。

【パーセンテージの記入例】

小学3年生 新しい友達が増えた…+40%

小学4年生 絵画コンクールで表彰された…+70%

中学1年生 仲の良かった友達と離れ離れになった…ー10%

中学2年生 人間関係が合わずに部活動を退部…ー70%

高校1年生 高校受験で第一志望に合格…+70%

大学1年生 第一志望に落ちる…ー50%

大学2年生 サークルで全国大会出場も初戦敗退…+30%

大学3年生 サークルで部長に選ばれる…+40%

モチベーショングラフに書く内容は自由ですが、なぜモチベーションが高くなったのか、また低くなったのか、そして、その時にどう感じていたのかなどを書き出すようにすると良いでしょう。

業界と企業のリサーチ

自己分析で方向性が見えてきたら、次は具体的な業界や企業を調べてみましょう。

まずは、自分が働いてみたい業界や自分の強みを活かせる業界を絞り込み、その業界の仕事内容や働き方の構造や給与の平均額など、できるだけ細かく調べることから始めていきましょう。

次に、興味を持った業界の中から、気になる企業をピックアップし企業のWebページや就職情報サイトなどを通じて情報収集を行います。

業界研究セミナーや合同企業説明会に参加してみるのも有効です。業界の動向を把握でき、企業ごとの特色や違いを知ることができます。

【就職活動】何から始めればいいかわからない人のための就活ガイド

業界研究ノート

業界研究を行う際には、合わせて「業界研究ノート」を作成することで、入社後のミスマッチが防げるほか、エントリーシートや面接の対策にも役立ちます。

業界研究ノートには、以下の情報を記入しましょう。

  • 業界名、気になる企業名、興味が湧いた理由
  • 業界の特色、市場規模、ビジネスモデル
  • 平均年齢、平均年収、将来性や抱えている課題
  • 企業文化や社風、社員の声、福利厚生、研修制度
  • 競合他社、関連する業界

また、関連する業界や企業も調べることで、新たな興味が生まれたり、自分に合った最適な業界・企業を見つけられる可能性もあります。

インターンシップに参加する

インターンシップとは、学生が社会に出る前に企業の雰囲気や実際の業務を体験できる制度で、就活生を対象に行われるのが一般的です。

インターンシップには半日だけ参加できる「ワンデー仕事体験」から、半年間にわたって参加する「長期インターンシップ」があります。

開催時期としては、大学3年生の6月~9月頃に開かれる「夏期インターン」と大学3年生の10月~翌年2月頃の「秋冬インターン」があります。

インターンシップに参加することで、入社してからのイメージがつきやすくなるだけでなく、インターンシップでの体験や感じたことを志望動機の作成に参考にすることで、志望動機がより具体的になっていきます。

書類作成のポイント

就職活動において、履歴書やエントリーシート、職務経歴書は自分自身を表現する重要な要素であり、最初の関門であると言えるでしょう。これらの書類は、面接の機会を得るための鍵となります。

面接で身だしなみに気を付けるように、書類も見やすく書くことが大切です。文字が小さくなりすぎたり、バランスが悪くならないように、丁寧に書くようにしましょう。

最近は、手書きよりパソコンでの書類作成を推奨している企業も少なくありません。パソコンで作成する際には、記載漏れや誤字脱字がないかしっかりチェックしましょう。

また、応募書類は採用担当者が最初に目を通す大事な書類ですので、担当者が「ぜひ一度会ってみたい」と思われるように作成します。

趣味や特技などは積極的に記入するようにし、業界に関係のない資格であっても、自分の人柄や向上心をアピールできる可能性がありますので、記入できるものは積極的に記入しましょう。

面接のポイント

面接の形式は1対1の「個人面接」、複数人で同時に受ける「集団面接」、オンラインでの「WEB面接」などがあります。

面接を受ける際には、身だしなみに気を付け、しっかりとした受け答えを心がけるようにしましょう。ここでは、面接官に聞かれる3つのポイントに絞って解説します。

1.自己紹介

自己紹介を通じて、面接官は応募者の人柄や、簡潔に自分のことを話すスキル、コミュニケーション能力などを見ていることが多いです。

また、「経歴や実績を交えて自己紹介をお願いします」と言われた場合には、1〜3分程度で、今までの経験やスキルを端的にまとめつつ、応募企業に惹かれた理由も述べられると良いでしょう。

ガクチカ

ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」の略で、多くの企業でこの質問を受ける場合があります。

ガクチカは、あなたがこれまでの学生生活でどのようなことに力を入れて取り組んできたか、また、その経験で得られた能力や成長した部分をアピールするためのものです。

企業側はガクチカを通じて、あなたが以下のような能力を持っているかどうかに着目し、評価するケースが多いでしょう。

  • 行動力: 課題に対して自ら積極的に行動できるか
  • 問題解決能力: 困難に直面した際に、どのように考え、解決策を見つけ出すか
  • 目標設定能力: どのような目標を立て、それに向かって努力できるか
  • 主体性: 自ら考えて行動し、責任を持って物事を進められるか
  • 学びと成長: 経験から何を学び、どのように自己成長に繋げたか

どのように課題に取り組み行動してきたのか、そして困難に直面した際の問題解決能力、主体性を持って進められる人物かどうかなど、総合的に評価していく場合が多いです。

ガクチカを伝える際には、活動の中でどのような課題にぶつかり、その課題に対してどのような目標を立て、行動し、どういう結果になったのかを具体的に説明することが大切です。

2.志望動機

企業が志望動機を尋ねる主な理由は、あなたの入社への熱意と、長期的に貢献してくれる人材であるかを見極めるためです。

予め企業研究はしっかり行い、自分にとって「その企業でなければならない明確な理由やこだわり」を伝えることで、面接官に長く勤務する人材であることをアピールできる可能性があります。

3.逆質問

逆質問とは、面接官が応募者に対し「弊社に対して何か質問はありますか?」と問うことです。逆質問を通じて、面接官は企業への関心の高さや志望動機の強さなどを見ている場合がありますので、できるだけ質問を用意しておくようにしましょう。

面接では、話すことと同じくらい、聞くことも大切です。面接官の質問に耳を傾け、しっかりと聞く姿勢を見せるようにしましょう。また、集団面接では、「面接時間は面接を受けている全員の時間」という意識を持ち、一人で話しすぎないように注意しましょう。

モチベーション管理

就職活動では、自己分析や業界・企業研究などの準備から、各種選考への参加まで、多くの時間と労力がかかります。

また、面接で思うような受け答えが出来なかったり、不採用の通知を受けることで、やる気がなくなってしまう可能性もあります。

就職活動では、モチベーションを上手くコントロールしていくことが重要になってきますので、スケジュールを詰め込みすぎないようにし、適度に息抜きをしながら臨むことが大切です。

また、就職活動を進める中で、定期的に自己分析をやり直すことをおすすめします。活動を通じて新たに気づいた自身の強みや弱みを振り返る機会を設けることは、今後の選考対策にも大いに役立つでしょう。

やりたいことが見つからない時は

やりたいことが見つからず、企業選びが難しいと感じたり、エントリーシートの記入や面接で志望動機に応えられないのではと不安に感じてしまう人もいるかもしれません。

そんなときは、まず「自分の趣味や好きなこと+求人」で検索してみてください。例えば「キャンプ」が趣味の人は「キャンプ 求人」で検索してみると、キャンプ用品やキャンプ場などキャンプに関連する企業の求人がたくさん出てきます。

求人を細かく見て行くと、こんな企業や業種があったのかと、新しい発見を得られる場合があります。

その中で、興味が湧いた企業や楽しそうだなと感じた仕事があれば、応募してみると良いかもしれません。

専門家に相談してみる

就職活動は一筋縄ではいかないことも多く、不安や悩みを抱える場面も多いです。しかし、就活中の悩みは、なかなか相談しづらい側面もあります。

そんな時は、キャリアカウンセラーなどの専門家に相談してみるのも大変有効な手段です。

特に、国家資格であるキャリアコンサルタント資格を持つカウンセラーであれば、専門的な知識と経験に基づき、あなたの強みやアピールポイントを客観的に把握した上で、就職活動に向けた的確なアドバイスを提供してくれます。

また、就職活動中に生じる精神的なストレスに対しても、親身になって寄り添い、ストレスを軽減するためのアドバイスも行ってくれるため、安心して活動を進めることができるでしょう。

【就職活動】何から始めればいいかわからない人のための就活ガイド

まとめ

今回は、就職活動をはじめたいけど何から始めればいいか分からない就活生に向けた効果的に進めるためのステップを紹介してきました。

就職活動の成功は、事前準備で決まると言っても過言ではありません。何から手をつければよいか分からない場合は、まず、自己分析から始めてみることで、方向性が定まって来るかもしれません。

一人で考えるのが難しい場合には、キャリアカウンセラーなどの専門家に相談してみることも検討してみてください。

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