仕事の悩み

「会社が合わないかも」と感じる原因や悩んだ時の対処法

ビジネスパーソンにとって、会社は生活の大部分を占める重要な場所ですが、「会社が自分に合わないかも」と感じた状態で働き続けることは、精神的にも大変な負担となってしまいます。

会社が合わないと感じはじめた時に、どう対処すれば良いかを、会社が合わないと感じる原因も含めて詳しく紹介していきます。

まずは合わないと感じる原因を探る

会社が合わないと感じた場合、まずはその原因を探ることが大切です。複数の原因がある場合は、メモなどに書き出してみることで根本原因が見えてきます。

原因になりうる6つの「合わない」

会社が合わないと感じる理由にはさまざまなものがあります。ここでは、その原因となりうる6つの「合わない」を紹介していきます。

1.社風が合わない

企業文化や社内の雰囲気など、いわゆる「社風」が合わないと、会社が合わないと感じてしまいやすくなります。
特に、古い体質の考え方や企業理念、極端にチームでの行動を大切にする姿勢が強く、高圧的に社風を押し付けてくるような職場の場合は、合わないと感じはじめると、強いストレスとなるケースもあります。

社風というものはいわば「組織で働く人そのもの」が大きく影響しているため、なかなか変わらないのが現状です。そのため、自分の価値観と合わない場合は、他の職場を検討するのも一つの方法です。

2.仕事内容が合わない

自分の能力や興味と仕事内容が合っていない場合、仕事に対するモチベーションが低下し会社が合わないと感じてしまう場合があります。

たとえば、経験の浅い分野で難易度の高い仕事ばかりを任されたり、逆に簡単すぎる仕事しか与えられないといった状況などは、モチベーションを低下させます。

3.人間関係が合わない

職場の人間関係が自分に合わないと、仕事に対する意欲も低下する傾向があります。

例えば、高圧的な上司がいて、顔色を窺うことが日常的であったり、チーム内で意見が合わないことで対立することで孤立するケースが多いと、、会社自体が合わないと感じてしまうかもしれません。

また、社内コミュニケーションが円滑でなく、報連相が不十分だったりすることで、情報共有や協力体制に支障が出ることがあります。

コミュニケーション不足は誤解や対立を生む原因となり、結果的に仕事の進行にも悪影響を及ぼします。

4.評価や給与が見合っていない

努力や成果が評価されないと感じることも、会社が合わないと感じる原因の一つです。

自身のスキルが正当に評価されていない、または給与に反映されないと、不満から「この会社は合わないかも」と感じるケースもあり、結果が評価に直結しない環境に大きなストレスを感じます。

5.労働環境が合わない

厳しい労働環境や不衛生な職場は、仕事の効率や健康に悪影響を及ぼします。長時間労働やサービス残業が常態化している場合や、人手不足で有休が全く取れない環境など、過重労働の状態が続くと、精神的な負担が大きくなり、会社を辞めたいと思うようになるケースもあります。

6.キャリアビジョンが合わない

自分の考えるキャリアビジョンと会社から求められる役割にギャップがある場合があります。例えば、自分としては営業職のスキルを積み上げていきたいのに、管理職に配属されてしまうといったように、自分の思い描いたビジョンと合わないことで、会社自体が合わなく感じてしまうこともあります。

6つの「合わない」を細分化する

上記の6つの「合わない」理由の中に当てはまるものがあった場合、さらに細分化することで具体的な対策を立てやすくなります。

たとえば、「人間関係が合わない」という理由をさらに紐解き、「同僚とのコミュニケーションが取りにくい」「上司の指示が分かりにくい」といった実際の具体的な問題に分けて考えることで、改善策が見つかりやすくなります。

合わないと感じたまま働き続けることで起こる5つのリスク

会社が合わないと感じたまま無理して働き続けることは、さまざまなリスクを伴います。以下にそのリスクを箇条書きで紹介します。

1.ストレスの蓄積

2022年の厚生労働省がまとめた労働安全衛生調査では、「ストレスを感じていない」の回答を除くと、以下のような割合となっています。

厚生労働省「2022年安全衛生調査(実態調査))の概況」第15表を参考に作成

このように、「合わない」と感じた状態が続き、長時間のストレスや無理な労働が続くと、心身の健康に悪影響を及ぼし、うつ症状や不安障害といった精神的な疾患を引き起こすリスクも高まります。

2.パフォーマンスの低下とキャリアの停滞

「合わない」と感じたまま仕事を続けていくと、情熱ややりがいを感じなくなることがあります。これにより、仕事への取り組み方が消極的になり、さらに評価が下がるという悪循環に陥る可能性があります。

また、モチベーション低下がキャリアの成長を停滞させる恐れがあります。新しいスキルや経験を積む機会が限られ、自分のキャリアビジョンに合った成長ができなくなるリスクがあります。

3.人間関係の悪化

合わない環境で働き続けると、人間関係も悪化しやすくなります。職場の同僚や上司とのコミュニケーションがうまくいかず、誤解や対立が生じることがあります。これが仕事のストレスをさらに増加させる要因となります。

さらに、人間関係の悪化から、職場で孤立感を感じることがあります。これは、チームワークや協力関係に悪影響を及ぼし、さらに職場での居心地の悪さを増幅させます。

4.プライベートへの悪影響

職場のストレスがプライベートにも影響を及ぼすことがあります。仕事の疲れやイライラを引きずることで、家族や友人との関係が悪化するリスクがあります。

また、そのプライベートでのストレスが原因となり、仕事に集中できなくなってしまい、無ミスや失敗を繰り返してしまうというような悪循環の恐れもあります。

5. 転職活動の遅れ

合わない環境に我慢して留まることで、適切な転職のタイミングを逃すことがあります。結果的に、自分に合った職場を見つける機会が減少し、長期的なキャリアに悪影響を及ぼすリスクもあります。

会社が合わないと感じた時の6つの対処法

会社が合わないと感じたら、放置せずに早めに対処していくことが大切です。この章では、「合わない」と感じはじめたら、試してみたい対処法を7つご紹介します。

1.自己分析を行う

まず、自分が会社と合わないと感じる理由を明確にすることが重要です。具体的な問題点を洗い出し、自分自身の価値観やキャリアビジョンを再確認しましょう。

例えば、仕事内容が自分のスキルと一致していないのか、職場の人間関係が原因なのか、または企業風土が自分に合わないのかを詳細に分析します。

自己分析を通じて、自分にとって何が最も重要かを見極めることは、適切な対策を講じるための第一歩となります。

2.上司や同僚に相談する

信頼できる上司や同僚に悩みを相談することで、問題の解決策が見えてくることがあります。他の人の視点からのアドバイスを受けることで、新たな見解や解決の糸口が見つかるかもしれません。

例えば、自分が感じている問題についてのフィードバックをもらうことで、具体的な改善策を見出すことができます。さらに、相談することで職場のコミュニケーション改善も期待できます。

3.スキルアップをはかる

会社でのストレスを軽減するために、自己研鑽を行いスキルアップを図ることも有効です。例えば、新しい技術や知識を学ぶことで、自信を持って仕事に取り組めるようになります。

また、スキルアップを通じて、新たなキャリアのチャンスを見つけることができるかもしれません。スキルアップは、自分の市場価値を高めるだけでなく、職場での評価向上も期待できます。

4.リフレッシュを心がける

仕事の合間に適度なリフレッシュを心がけることで、ストレスを軽減し、前向きな気持ちで仕事に向き合うことができます。例えば、趣味や運動、リラクゼーションなどを取り入れることで、心身のバランスを保つことができます。

また、定期的に休暇を取ることや、仕事以外の活動に参加することで、リフレッシュの機会を増やすことが重要です。趣味の場で得た知識や経験、人間関係が仕事の場で役に立つ可能性もあります。

5.キャリア開発を行なう

キャリアビジョンが「合わない」ことが原因にある場合、会社側と【キャリア開発】を行ない、キャリアのすり合わせを行なっていくことも効果的な手段です。

キャリア開発とは、従業員が理想的なキャリアを形成していけるように、会社側が研修制度や資格取得援助などの必要な職務やスキルを中長期的に計画し、成長を促していくことを目的とした育成プログラムのひとつです。

6.専門家に相談する

会社が合わないと感じていることを、職場の上司や同僚に相談するのは難しいかもしれません。また、キャリア開発などの会社側との協力が難しい場合には、カウンセラーなどの専門家に相談することも検討してみると良いでしょう。

カウンセリングを受けることで、自分では気づかなかった問題点や改善点が見つかるかもしれません。

オンラインカウンセリングは予約も簡単

オンラインカウンセリングはインターネットにつながる環境であれば24時間、スマートフォンからでも簡単に予約が取れます。また、オンラインカウンセリングは自宅で相談できるのもメリットです。

相談をするために移動する時間を省くことはもちろん、なによりリラックスできる状態で自宅などから専門のカウンセラーに相談することができるのが、オンラインカウンセリング最大のメリットです。

また、週に1回のカウンセリングを継続して行うことで、会社が合わないと感じている不安に対する問題解決が期待できます。

まとめ

会社が合わないと感じることは、誰にでも起こり得ることです。大切なのは、その感情を無視せず、適切に対処をしていくことです。

自己分析や相談を通じて、自分の理想と現実を見つめ直すことが重要です。焦らず、じっくりと自分に合った方法を探しましょう。

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メザニン登録カウンセラー
芹野 まり Mari SERINO
EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)、キャリアコンサルタント

医療機関に従事後、現在は企業向け産業保健業務の営業コンサルに従事。健康経営、産業衛生、メンタルヘルスなどを学びました。現在は企業の外部相談窓口(EAP)の相談も担当しています。

【メッセージ】
結婚、不妊治療、離婚、ペットロス、親の介護など哀しいことも楽しいことも悔しい思いもたくさん経験してきたことが、今となっては財産になっています。同じ経験をしていても一人ひとり思いや感情は違うものです。

安心してご相談いただける場所を提供できるよう、丁寧に寄り添っていきたいと思います。