仕事の悩み

職場に合わない人がいてストレス!原因や対処法を紹介

職場に合わない人がいることで生じるストレスは、はじめは些細なものかもしれませんが、対処せず放置しておくとストレスは大きくなり、メンタル不調につながる恐れもあります。

そうならないためにも、何で「合わない」のか、何でストレスを感じてしまうのか、その原因を明確にし、適切な対処をしていく必要があります。

今回は、職場に合わない人がいる場合に、ストレスを感じてしまう原因や対処法を紹介していきます。

職場の人間関係でのストレスは少なくない

職場で合わない人がいると、毎日の仕事が一気にストレスフルに感じてしまいますよね。

2022年に厚生労働省が発表した「労働安全衛生調査」によりますと、仕事や職業生活で強い不安やストレスを感じたことがある人の割合は82.2%で、そのうち、人間関係で強いストレスを感じた人の割合は、正社員25.9%、契約社員31.6%、パートタイム労働者34.2%、派遣労働者22.7%と、多くの方が人間関係で何かしらのストレスを感じていることが分かります。

厚生労働省 2022年労働安全衛生調査(実態調査) 個人調査1-(1)を参考に作成

人間関係のストレスは、ハラスメントのような強いものばかりとは限りません。「なんとなく馬が合わない」や「ちょっと苦手かも」と思う相手と一緒に働き続けることも、ストレスを溜めてしまう要因のひとつとして挙げられます。

職場の「合わない人」をストレスに感じる原因

なぜ、合わないと感じることでストレスをためてしまうのか?こうした原因を理解することで、ストレスを軽減する対策が見えてくるかもしれません。

この章では、「合わない」と感じてしまう原因をいくつか紹介します。

1.第一印象で「合わない」と決めつけてしまっている

人の印象は3秒で決まるとも言われるように、初対面の印象から相手の性格などを予測し、苦手意識を持ってしまうケースもあります。例えば、ちょっと冷たい態度やそっけない反応をされたことで、「この人とは絶対に合わない」と思い込み、ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。

しかし、相手がたまたまその時に疲れていたり、緊張していただけかもしれませんので、第一印象だけで判断するのはもったいないかもしれません。実際に仕事をしていく中で、その人の本当の姿や価値観が見えてくることも多いです。

2.相手を理解できていない

お互いのことをよく知らないことで、誤解やすれ違いが生じやすくなります。例えば、相手の意図や考え方が分からないと、「なんでこんな行動をするんだろう?」とイライラしてしまうことがあります。

しかし、実際には相手の言動にも何かしらの理由や背景があるはずです。少しずつでも相手の価値観や仕事のスタイルを理解することで、意外な共通点を見つけたり、相手の良い面が見えてくることもあります。

3.コミュニケーション不足

話す機会が少ないと、お互いの考えや意図が伝わらず、誤解が生じやすくなります。例えば、情報の共有が不十分で、勝手な推測で動いてしまうこともあります。普段からコミュニケーションが取れている間柄なら気にならない場合もあります。

また、直接話すことで解決できる小さな問題が、放置されて大きなストレスになることもあります。定期的にミーティングを開いたり、休憩時間などに雑談を交えてコミュニケーションを図ることで、新たな発見や理解が生まれ、関係が改善されることが期待できます。

4.価値観が合わない

普段からコミュニケーションを取っていたとしても、仕事に対する考え方や優先順位が異なると、衝突が生じやすくなります。例えば、業務の質を重視する人とスピードを重視する人が同じプロジェクトに関わると、お互いのやり方に不満を感じる場合があります。

このような価値観の違いが積み重なると、コミュニケーションがスムーズにいかなくなり、ストレスを感じる場面が多くなるでしょう。

しかし、裏を返せば、価値観の違いはお互いの強みを活かすチャンスでもあります。相手の価値観を尊重し、違いを理解し合うことで、新しいアイデアや効率的な方法が見つかることもあります。

5.自分と似ている

例えば、自分もせっかちなタイプで、自分と同じような相手のせっかちさが許せないなど、似たような考え方や仕事のスタイルを持っていることが逆に合わないと感じる場合があります。また、自分の欠点や弱みが相手を通じて見えてしまい、イライラすることもあります。

しかし、似ているからこそ理解し合える部分も多いはずです。お互いの強みを認め合い、協力して取り組むことで、相乗効果を生み出すことができます。

職場の「合わない人」とのストレス対処法

この章では、合わない人との対処法をいくつか紹介していきます。すぐにでも取り組めそうなものばかりですので、明日からでも実践してみると良いでしょう。

まずは「合わない理由」を探る

まずは原因を探ることが大切です。あなたが「合わない」と感じる理由を冷静に分析していく必要があります。

その上で、合わなかった理由がコミュニケーション不足だと分かれば、自分から積極的に話しかけてみるのも良いでしょう。

自分が寝不足で常にイライラしているから、相手を「合わない」と感じてしまっている場合もあります。その場合は、自分の体調を整えることで関係が改善する可能性もあります。

原因を探っていく中で、対処法が自ずと見つかる場合もありますので、まずは相手の合わない理由と何故自分が合わないと感じるのかを探ってみると良いでしょう。

対処法のポイントは【相手】の見方を変え、自分の考え方を見直す

合わない人とのストレスの対処法は2種類あります。【相手】に対する見方や接し方を変えていくパターンと、【自分】の捉え方や距離感を変えていくパターンです。ここでは、それぞれのパターン別対処法を紹介します。

相手の見方を変える3選

相手を変えると言っても、相手の性格や行動を変えることは大変難しいです。ここでは《相手に対する見方や接し方》を変えていくことでストレスを軽減させる方法を紹介します。

①良いところに目を向ける

人はどうしても、相手の嫌な部分や欠点に目が行きがちですが、意識的に相手の良い面を見つけるようにすると良いでしょう。

また、合わないと感じていた面も裏を返せば良い部分になり得る可能性があります。例えば「せっかちだけど仕事が速い」「細かい部分まで気にする人だけど、その分ミスも少ない」「おしゃべりだけど、アイデアが豊富」など、相手の短所を言い換えてみたり、長所に目を向けることで、見方が変わることがあります。

他には、相手の良いところを褒めることで関係が良くなることもあります。実際に声に出して褒めると、相手も嬉しい気持ちになり、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。

②仕事の「発言」と「人格」を切り離して考える

ビジネスシーンでは、意見の衝突や厳しい意見をもらうことも少なくありません。。しかし、そこでの発言をその人の人格全体と結びつけてしまうと、どうしても感情的になってしまいかねません。

例えば、厳しい指摘をされた時、それをその人の性格が悪いからだと考えるのではなく、仕事の改善を目的とした意見だと捉えることで前向きに受け止められる場合があります。

仕事に対する意見とその人の人間性は別物だと考えることで、意見を冷静に受け止めることができ、ストレスも軽減される可能性があります。

③共通点を探してみる

合わないと感じる相手でも、実は何かしら共通点があったりします。共通点を話題にすることで、会話が弾み、関係が改善される場合もよくあります。

例えば、趣味や好きな食べ物、出身地など、仕事とは関係ない部分で共通点が見つかり、親近感が生まれ、一気に仲良くなったという話もよく耳にします。

また、仕事に対する目標やプロジェクトに対する意欲など、共通の目的に気づくことで、協力しやすくなる場合もあります。

意外な共通点を見つけると、相手を見る目が変わり、関係がスムーズになることがありますので、ちょっとした会話や観察を通じて共通点を探してみると良いでしょう。

自分を変える4選

ここからは《自分の考え方や距離感》を見直すことでストレスを軽減させていく方法を紹介していきます。

1.割り切る

合わない人と無理に仲良くしようとするよりも、ある程度距離を置いて割り切ることが大切です。相手の行動や発言に振り回されるのではなく、自分の仕事に集中しましょう。

例えば、毎日の目標を設定することで仕事に集中しやすくなります。仕事に没頭することができれば自然と相手のことを気にする時間が減り、ストレスが軽減される場合もあります。

また、必要以上に関わらないようにすることで、摩擦が生じる可能性を減らすことができます。もちろん、最低限のコミュニケーションは必要ですが、それ以上はあまり気にしないようにしましょう。

2.心に余裕を作る

時間が無かったり、業務に追われていて心に余裕がなくなると、どうしても相手の言動にイライラしてしまうことがあります。

心に余裕があれば、合わない人に対しても冷静に対応できますので、タスクや時間に余裕を持って進められるようにしておくと良いでしょう。

合わせて、適度な休憩やリフレッシュの時間を取ることも大切です。ストレスが溜まっていると感じたら、リラックスできる時間を持つことで、心がリフレッシュされ余裕を持ちやすくなります。

また、趣味や運動など、自分が楽しめる時間を確保することも心の余裕につながります。自分のために時間を使っているという実感が何よりも大切です。

そして、心に余裕がうまれると、職場の人間関係もスムーズになり、日々の業務に対して前向きに取り組むことができるようになります。

3.自己開示する

何を考えているか分からないような相手には、どうしても距離を置いてしまいがちですが、自分の方から心を開いていくことで分かり合えるようになる場合もあります。

例えば、仕事に対する意見や悩みを共有することで、共感を得たり、アドバイスをもらえたりすることもあります。また、自分の趣味や興味を話すことで、意外な共通点が見つかることもあります。

自己開示は相手に対する信頼の証でもありますので、相手も心を開きやすくなるでしょう。もちろん、無理に全てを話す必要はなく、適度な範囲で自分のことを伝えることが大切です。

自己開示を通じて、相手との関係が良好になれば、職場でのコミュニケーションがスムーズになり、ストレスも軽減されるかもしれません。

4.相談する

合わない人のことでストレスを感じはじめたら、家族や友人などの身近な人に相談してみるのもおすすめです。

人に話すことで心が落ち着くだけでなく、相手に対しての新たな気づきや、アドバイスによって新しい視点が生まれる可能性もあります。

一人で抱え込んでしまうとストレスが大きくなり、相手との関係性や自分のメンタルが悪化する恐れもありますので、ストレスや不安を感じたら誰かに相談してみるのが良いでしょう。

誰にも相談できない場合には…

職場の合わない人に対する悩みは、上司や同僚などに相談しづらいかもしれません。また、相談していることが相手の耳に入ったら、余計に関係を悪化させてしまう恐れもあります。

かと言って、家族や友人などに気軽に相談できるような相手がいない場合には、オンラインカウンセリングを利用してみることも是非検討してみてください。

オンラインカウンセリングなら、専門のカウンセラーがあなたの感じているストレスや悩みに寄り添ってくれますので、些細なことでも安心して相談することができます。

オンラインカウンセリングは予約も簡単

オンラインカウンセリングは、インターネットにつながる環境であれば、24時間スマートフォンからでも簡単に予約が取れます。また、オンラインカウンセリングは自宅で相談できるのもメリットです。

相談をするために移動する時間を省くことはもちろん、なによりリラックスできる状態で自宅などから専門のカウンセラーに相談することができるのが、オンラインカウンセリング最大のメリットです。

まとめ

今回は、職場に合わない人がいる際のストレスの原因や合わない人への対処法を紹介してきました。ストレスを溜め込まないためにも、しっかりと原因究明を行った上で、相手の見方や自分の考え方を変えたりしながら、対処していくことが大切です。

少しでも過ごしやすい環境を作りながら、自分自身が気持ちよく働き続けられるようにしていくことが、今のビジネスパーソンには必要かもしれません。

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メザニン登録カウンセラー
宮園 さとみ Satomi MIYAZONO
公認心理師、精神保健福祉士、キャリアコンサルタント

プログラマ等の社会人経験を経て、職場のメンタルヘルス問題のニーズを感じ、対人支援職に転向。就労支援、リワークなど、メンタルヘルスに関わるプログラムに携わっています。

【メッセージ】
今まで目を向けてこなかった自分の可能性や、これからの選択肢、自分への理解を深めるお手伝い等、人生という長距離を走るあなたに、寄り添い伴走しながら、応援する。そんなカウンセリングの時間を提供できればと思っています。