仕事の悩み

「仕事をしたくない」と感じてしまう20代のあなたへ。原因と前向きになる対処法を紹介

「また月曜日か…」「本当はこんな仕事したくなかったのに」

朝、布団から出るのが億劫になったり、やりがいを感じられず仕事中にぼーっとしてしまったり。そう感じている方は少なくありません。

現代社会において、「仕事」に対する意識は多様化しており、特に「仕事一筋」といった従来型の価値観に疑問を抱く20代のビジネスパーソンも増えています。

ここでは、20代が「仕事をしたくない」と感じてしまう原因と前向きになるための対処法を紹介していきます。

「仕事をしたくない」と感じる20代は多い

20代で「仕事をしたくない」と感じている人はどのくらいの割合なのでしょうか。

厚生労働省が2023年に発表した「雇用動向調査結果の概要」の性別、年齢階級別転職入職率によると、20~24歳男性で14.6%、女性で16.5%、25~29歳男性で15.6%、女性で19.1%となっており、全体を通しても20代は高い離職率になっています。


厚生労働省「2022年 雇用動向調査結果の概要」図 4-1を参考に作成 

これらのデータからも、「仕事をしたくない」という気持ちが多くの20代が抱える共通の悩みであることが分かります。

「仕事をしたくない」と感じる20代の背景

では、なぜ「仕事をしたくない」と感じる20代が増えているのでしょうか。そこには、社会構造の変化や、20代を取り巻く環境が大きく影響していると考えられています。

価値観の多様化

かつては「良い会社に就職し、定年まで勤め上げる」ことが成功モデルとされていましたが、現代では、ワークライフバランスや個人の幸せを重視するなど、多様な価値観が認められるようになりました。

また、テレワークなどの在宅勤務の拡大や、クラウドソーシングの普及により、フリーランスなどの自由な働き方をする人が増えたことで、従来型の働き方に疑問を感じ、自分らしい生き方や働き方を模索する20代が増えています。

20代が「仕事をしたくない」と感じる理由

「仕事をしたくない」という感情の背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っているケースも少なくありません。

ここでは、20代が「仕事をしたくない」と感じる代表的な理由を5つ紹介します。

仕事にやりがいを感じられない

就職後に、自分が望むような仕事をさせてもらえなかったり、希望とは違う部署に配属されてしまい、モチベーションを維持するのが難しいと感じている方もいるかもしれません。

適性を見誤った就職や、入社後のミスマッチなど、仕事内容への不満は「仕事をしたくない」という気持ちに直結しやすいと言えるでしょう。

職場の人間関係に疲弊している

上司や同僚との関係性に悩み、ストレスを感じている方もいるでしょう。コミュニケーション不足やハラスメントなど、職場環境の問題が「仕事をしたくない」という気持ちに拍車をかけているケースも考えられます。

フルタイム勤務の場合は、1日8時間近く職場で過ごすことになります。職場は1日の中でも多くの時間を過ごすため、人間関係でストレスを抱えると、メンタル不調につながるケースがあります。

労働時間や給与などの条件が合わない

給与自体は勤続年数や業績、スキルなどによって増えて行く場合が多いですが、同世代の友人や他社の給与と比較して自分の方が低い場合、モチベーションを下げてしまい、「仕事をしたくない」と感じてしまうかもしれません。

また、自分では大きな成果を上げたつもりでも、会社や上司から正当な評価をしてもらえていないと感じる状況が続くことで仕事へのモチベーションを下げてしまう場合もあります。

ワークライフバランスがとれていない

20代のビジネスパーソンの多くは、仕事だけではなく、プライベートや交友関係を充実させたいと思う傾向があります。

長時間労働や休日出勤などによって、プライベートの時間が確保できない状況が続くことで疲れ果ててしまい、「仕事をしたくない」と感じてしまうことがあります。

将来に対する不安

将来が見通せない不安定な社会状況の中で、うまくキャリアプランを描けず、漠然とした不安を抱えている人も少なくありません。

この先も現在の会社で働き続けることに対する不安や疑問が、「仕事をしたくない」という気持ちにつながっている可能性も考えられます。

「仕事をしたくない」と思った時にやってはいけないこと

この章では、仕事をしたくないと思った時にやってはいけないことを紹介します。

勢いで退職する

先のことを考えずに勢いで退職したケースでは、将来のキャリアに影響が出る事も考えられます。

場合によっては、転職活動がうまくいかずに、貯蓄が減っていくリスクも考慮しなければなりません。

退職を決断する前に、まずは現在の職場で自身の不満や悩みを整理し、どのように改善できるかを考えることが重要です。

また自己分析を行い、本当に退職することが最善の選択なのかを見極める必要があります。

「勢いで退職する」という行動は一時的な感情によるものが多く、冷静な判断を欠きやすいので、長期的な視点でキャリアを考える冷静さが求められます。

無断欠勤をする

仕事をしたくないからといって無断欠勤をすることは、社会人にとって禁物です。同僚や上司に迷惑をかけてしまいます。

また、信用を失うことで、職場内での評価が下がり、今後のキャリアに大きなマイナスとなる可能性もあります。

将来的な昇進や転職活動にも影響が出てきますので、無断欠勤は避けましょう。

「仕事をしたくない」時の10の対処法

「仕事をしたくない」という気持ちに押しつぶされそうになったら、まずは冷静に自分自身と向き合ってみましょう。

焦って行動するのではなく、「自分の気持ちに寄り添い、何がしたいのか、どうすれば心が軽くなるのか」をじっくりと考えてみることが大切です。

ここでは、「仕事をしたくない」と感じた時に試してほしい10の対処法を紹介します。

1.「仕事をしたくない」気持ちを認める

「仕事をしたくない」という感情を抱くことは、決して珍しいことではありません。

その気持ちを無視したり否定したりすることは、かえってストレスが増す要因となるため、まずは気持ちを素直に受け入れ、「今はそう感じる時期なんだ」と自分を責めずに認めてあげましょう。

2.「仕事をしたくない」原因を探る

漠然とした不安や不満を言語化することで、問題解決の糸口が見えてくることがあります。

例えば、自分のスキルと業務内容が合っていないことが原因だと分かれば、上司に部署異動の相談をすることでモチベーションを取り戻せる可能性があります。

まずは、ノートやスマートフォンなどに、自分の気持ちをありのままに書き出してみると良いでしょう。

3.小さな目標を立てて、達成感を味わう

「仕事をしたくない」という気持ちから抜け出すためには、「小さな成功体験」を積み重ねることが有効です。

例えば、日々のタスクを細分化して、取り組みやすくすることで達成感を味わいやすくなります。

「笑顔で挨拶する」「デスク周りを片付ける」などの取り組みやすい目標からはじめて、徐々に目標を高くしていくのも効果的です。

4.仕事以外の時間を充実させる

仕事以外に趣味や旅行など、自分が心から楽しめる時間を積極的に作ることも大切です。

仕事以外の時間に没頭することで、心身のリフレッシュになり、新たな目標や生きがいを見つけるきっかけにもつながります。

また、共通の趣味を持つ友人や先輩と交流する中で、仕事に対する新たな気づきを得られたり、有効なアドバイスをもらえる場合もあります。

5.生活習慣を見直す

睡眠不足や栄養バランスの乱れは、心身に悪影響を及ぼし、「仕事をしたくない」という気持ちを強めてしまう可能性があります。

特に睡眠不足の状態が続くと、集中力や判断力が低下し、予期せぬミスや事故の原因となる場合があります。

睡眠時間は6〜7時間程度が良いと言われています。仕事の後にプライベートを充実させようとするあまり、睡眠時間を削ってしまうこともありますが、できるだけ睡眠時間は確保するようにしましょう。

6.信頼できる人に相談する

家族や友人、パートナーなど、信頼できる人に自分の悩みを打ち明けてみましょう。話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になることがありますし、客観的なアドバイスをもらえることもあります。

また、「仕事をしたくない」と思う原因が業務上のことであれば、上司や人事部に相談することで、部署異動や在宅勤務などの対応を検討してもらえるかもしれません。

7.転職を検討する

「今の仕事が自分に合っていない」と感じている場合は、転職を検討してみるのも一つの方法です。転職サイトや転職エージェントを活用し、自分に合った仕事を探してみましょう。

8.スキルアップに挑戦する

「将来が不安」という気持ちを抱えている場合は、スキルアップを目指してみるのも良いでしょう。

資格取得や言語学習など、新たなスキルを身につけることで、自信につながり、将来の選択肢が広がります。

9.副業を始めてみる

仕事以外の収入源を確保することで、経済的な不安を軽減できるだけでなく、新たな才能や可能性を発見できるかもしれません。

現在は、クラウドソーシングの拡大により、自分の趣味や特技を活かして個人で仕事を受注できるようなシステムも増えています。

副業を検討する際には、まずは会社の服務規程を確認した上で、問題なければ、本来の業務に支障が出ない範囲で行うようにしましょう。

10.専門家に相談する

一人で抱え込み、解決策が見つからない場合は、専門家の力を借りるのも有効な手段です。

カウンセラーは、あなたの話をじっくりと聞き、問題解決にむけて、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。

オンラインカウンセリングのメリット

カウンセリングを受けに行くのはハードルが高いと感じている場合は、簡単に利用ができるオンラインカウンセリングを検討してみるのもよいかもしれません。

オンラインカウンセリングは、リラックスできる自宅などから、スマートフォンがあれば手軽に利用することができるため、時間などを気にする必要がありません。

オンラインカウンセリングの大きなメリットは、場所を選ばず利用できることです。リラックスできる自宅からアクセスできるため、ストレスを感じにくい環境で相談することができます。また、比較的予約が取りやすく、忙しい日々の中でも無理なく続けられる点も大きな特徴です。

まとめ

今回は20代ビジネスパーソンが「仕事をしたくない」と感じる背景や原因と効果的な10の対処法を紹介してきました。

「仕事をしたくない」という気持ちは、決してネガティブなものではありません。それは、あなたが自分自身と向き合い、「より良い人生を送りたい」と願っている証拠とも言えるでしょう。

焦らず、自分のペースで、仕事との「ちょうどいい距離感」を見つけていきましょう。

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