これは左遷かもと感じた時の対処法と乗り越え方を紹介

異動辞令を受け取ったときに、「これは左遷なのでは?」と感じてしまうと、それまでの自信が揺らぎ、不安な気持ちになるかもしれません。

しかし、「左遷」はキャリアの終わりを意味するわけではありません。むしろ成長の機会と捉えることも可能です。

この記事では、これは左遷かもと感じた時の、心の整理の仕方から具体的な対処法まで、辛い状況を乗り越えるためのアドバイスをご紹介します。

左遷とは

「左遷(させん)」とは、現在の地位よりも低い部署や役職への異動を指します。また、仕事量が少ない部署や、自分の能力に釣り合わない部署への異動も左遷とみなされることが多く、「降格」と似た意味を持つ配置転換の一つです。

「左遷」という言葉自体にははっきりとした定義はありません。実際に企業からの辞令で「左遷する」と直接言われることはほとんどなく、一般的には明確な降格を伴う異動が「左遷」と呼ばれることが多いようです。

左遷かどうかは捉え方でも変わる

異動の辞令が出た際に企業から直接「左遷です」と言われることはまずありません。そのため、実際に異動自体を「左遷」と捉えるかどうかは、最終的には本人の感じ方によるところが大きいとも言えます。

たとえ本人が「左遷」だと感じてしまうような異動でも、企業側としては別の意図や期待を込めて異動させているケースも少なくありません。

例えば業績不振の部署への異動は、企業が優秀な社員に指揮をとらせることで、業績アップを期待している可能性もあります。

また、関連会社への異動も「将来的には企業の中心で活躍してほしいから、今のうちに色々な経験を積ませておこう」と考えているケースもあります。

他には、問題を抱えている部署に、あなたの対応力やコミュニケーション能力を見込んで「部署の雰囲気を変えてほしい」という期待をこめた異動の可能性もあります。

このように、同じ異動でも企業が意図している方向と、あなたが感じていることは違う可能性があります。「左遷」と判断して落ち込まず、落ち着いてじっくり考えてみることが大切です。

「左遷」と感じてしまうときの対処法

「左遷」は、本人の捉え方次第だとお伝えしましたが、自分なりにあれこれと考えてみても、やはり左遷であると感じてしまう場合があります。そんな時にどう考えて行くかでその後の状況が良くなる可能性は大いにあります。まずは、できるところから試してみましょう。

上司や人事部に理由を確認する

まず大切なことは、本当にその異動や配置転換が「左遷」なのかどうかを知ることです。もし企業側の「左遷」ではないという真意がわかれば、新しい部署に前向きになれるかもしれません。

企業には、従業員に異動の詳しい理由を一つ一つ教える法的な義務はありません。しかし、特に問題のない、きちんとした理由のある異動であれば、多くの企業は社員の質問に答えてくれるはずです。

後になって、「あの時理由を聞いておけば良かった」と後悔しないためにも、「左遷」だと感じてモヤモヤするようでしたら、まずは担当者や上司に確認してみるのも大切です。

考え方を変える

たとえ希望しない異動先であっても、新しい環境で学ぶことは必ずあるはずです。これまでと違う知識やスキルが身についたり、新しい人間関係ができたり、視野が広がる可能性があります。

また、「閑職」と呼ばれる部署へ異動した場合でも、裏を返せば、それまでのハードな業務内容に比べゆとりをもって仕事に向き合うことができる場合があります。

また、残業などが少なくなることで、自分の時間を持つことができ、新たな趣味やスキルアップのための勉強時間ができると捉えることもできます。

「左遷」というネガティブな状況から、異動先や配置転換先で得られそうなメリットへ目を向けることで、前向きに取り組むことができます。

成果を出すことを考える

例えば、「閑職」と呼ばれる部署は、企業にとって不必要なのかというと、そんなことはありません。

また、キャリアアップをしている人や、やりがいを持って働いている人もいるはずです。企業としても、成果を上げ業績を伸ばしたいことには変わりありません。

異動した部署で成果をあげることができれば、企業から再評価される可能性は高くなりますし、困難な環境で成果を上げられればさらなる昇進や昇給も見込める可能性もあります。

もちろん、企業の状況や社内文化によっては、成果を上げたからといって望むような結果が得られるとは限りませんが、「左遷」されたと感じるような環境で目に見えた成果が上げられたら、それはあなた自身のキャリアにとって大きなプラスになり、次のステップに向けての大きな追い風になる可能性は高いと言えます。

そのためにも、異動先のリサーチをしっかり行い、今の自分に求められているもの、その部署で自分は何が活かせるかなどを考えていくことで、前向きに捉えられるようになるかもしれません。

これは左遷かもと感じた時の対処法と乗り越え方を紹介 (1)

上手く行かないことはよくある

「左遷」されたと感じたときに、今後のキャリアプランや人生設計に関して「上手くいかない」と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

しかし、人生において「上手くいかない」経験はきっと多くの人が一度は感じているものだと思います。たとえ表面上は全て上手くいってそうに見えている人でも、実は裏で沢山の「上手く行かないこと」に悩んでいることが少なくありません。

人間は、理想と現実のギャップを感じやすく、目標や期待があればあるほど、それが叶わなかったときに「自分は上手く行っていない」と感じやすくなります。これは、人として自然な感覚であると受け入れることが大切です。

そしてもう一つ大切なことは、「過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えることができる」ということです。上手く行かなかった過去や企業からの評価を変えることはできませんが、その評価を受け入れ、自分自身が変化していくことで、将来のキャリアを変えていくことができるはずです。

「左遷」で辛いと感じたら専門家に相談してみる

自分が「左遷」されたと感じたときに、その辛い気持ちを一人で抱え込むことはモチベーションの低下やメンタル不調につながる可能性もあります。

しかし、なかなか職場の人には相談しづらい内容かもしれません。また、家族や友人なども状況をしっかり理解できないことには上手く相談にのってあげられない場合もあります。

そのような時は、スマホやPCでいつでも相談できる、オンラインカウンセリングサービスを利用するのもよいでしょう。

感情面におけるサポート

「左遷」されたと感じた際の喪失感や、怒りや屈辱感などの複雑な感情を受け止めながら、「なぜ自分が?」というモヤモヤした気持ちを客観的な視点から状況を整理するお手伝いをしていきます。

また、逆境を成長と捉えるための考え方のトレーニングや、今できることに焦点を当てながら、自信を取り戻すためのプロセスを一緒に考えていきます。

キャリアのサポート

職務経歴の振り返りを通じて、あなたの本当の強みや異動先で転用可能なスキルを明確にしていきます。

また、社内での別ポジションへの異動可能性や、キャリアパスについての情報提供、必要に応じて転職や独立といった選択肢も含めた幅広いキャリアの選択肢を一緒に検討していきます。

これは左遷かもと感じた時の対処法と乗り越え方を紹介 (1)

まとめ

今回は、「左遷」されたと感じたときの対処法と乗り越えるための考え方を紹介していきました。

自分からはマイナスだと思えるような異動も、企業の意図は違っている場合もあります。まずは、冷静に状況を判断しながら、異動先で得られる経験や新たな人間関係など、ポジティブに捉えてみることも大切です。

もし、状況を正確に理解できなかったり、一人で考え込んでしまって辛いというような場合には、カウンセラーに相談してみるのも良いでしょう。

 

information

インフォメーション

mezzanine(メザニン)で人気のカウンセラーのご紹介

メザニンコラムを発信しているオンラインカウンセリングサービス「mezzanine(メザニン)」の人気カウンセラーをご紹介します。

counselor

メザニン登録カウンセラー

宮園 さとみ Satomi MIYAZONO

公認心理師、精神保健福祉士、キャリアコンサルタント

あなたに寄り添い伴走しながら応援します

プログラマ等の社会人経験を経て、職場のメンタルヘルス問題のニーズを感じ、対人支援職に転向しました。今まで目を向けてこなかった自分の可能性や、これからの選択肢、自分への理解を深めるお手伝い等、そんなカウンセリングの時間を提供できればと思っています。

このカウンセラーを予約

counselor

メザニン登録カウンセラー

佐藤 汐 Shiori SATO

EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)、キャリアコンサルタント

どんな些細なことでも、ぜひお話を聞かせてください

現在も子育て支援を行っており、主に未就学児の養育者の方々の相談を受けております。また企業で休職者の相談に乗った経験もありますので、幅広い対応が可能です。心揺らぐことなどがありましたらお話を聞かせてください。

このカウンセラーを予約

counselor

メザニン登録カウンセラー

芹野 まり Mari SERINO

EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)、キャリアコンサルタント

一緒にこころの悩みを整理していきましょう

同じ経験をしていても一人ひとり思いや感情は違うものです。そして、生きていれば辛いことも決断しなければならないこともたくさんあります。一緒にこころの悩みを整理しながら、自分らしく生きていけるよう少しでも支援ができればと思います。

このカウンセラーを予約

topicsトピックス

mezzanine(メザニン)の新規会員登録はこちらから

今なら会員登録でカウンセリングに使える3000円相当のポイントを進呈しています。