職場の人間関係で疲れたら? DESC法で解決するコミュニケーション術

職場の人間関係に悩んでいたら、体調にまで影響が出始めてしまって毎日が辛いと感じることはありませんか。

この記事では、人間関係によるストレスで業務が思うように進まないと感じている方に向けて、職場での人間関係に役立つコミュニケーション方法や、ストレス対策を紹介していきます。

職場の人間関係にストレスを感じる人は多い

2023年に厚生労働省がまとめた労働安全衛生調査の中の「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの有無及び内容(主なもの3つ以内)」では、仕事の失敗・責任の発生等39.7%、仕事の質39.7%、仕事の量39.0%、次いで対人関係29.6%となっています。

仕事の「責任」、「質」や「量」は会社での業務に関する内容であるのに対し、「対人関係」は上司や先輩、部下や同僚とのコミュニケーションスキルの不和によるところも大きいことから、人間関係は職場環境を左右する原因のひとつであると言えます。

仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの有無及び内容(主なもの3つ以内)


厚生労働省 | 2023年労働安全衛生調査 図表17を参考に作成

「DESC法」でコミュニケーションを円滑にする

「DESC(デスク)法」とは、円滑なコミュニケーションを取る上で非常に有効な問題解決や意思決定を行うためのフレームワークです。

「DESC法」は

  1. Describe /描写
  2. Explain /説明
  3. Specify /提案
  4. Choose/選択

の4つの段階に分かれています。

職場で言いにくいことを伝える時、何かを依頼する時、頼まれた事を断る時など、様々な場面で「DESC法」が手助けとなるでしょう。

「DESC法」の具体例

例えば、現在の業務で手一杯な所に
「この業務をお願いしたい」
と、上司が新しい業務を依頼してきたとします。このとき、
「時間がないので無理です」
「できないです」
「いつも私だけに仕事を押し付けていませんか」
のような返答をするよりは、相手の状況や気持ちを思いやる気持ちを持ちながら丁寧に伝えることで、コミュニケーションが円滑に進むことが期待できます。

では、「DESC法」を使った会話をみていきましょう。

1.Describe /描写

「描写」ではまず、感情を交えずに現在の状態や状況を正確に伝えてみましょう。

「新しい依頼ですね。現在受け持っている業務の量が多く、現状では時間に余裕がありません」

2.Explain /説明

「説明」では、今の自分の気持ちを説明します。

「新しい依頼をお受けした気持ちもありますが、今の業務も時間内に終わるか正直不安です」

3.Specify /提案

「提案」では、自分の主張をしていきます。この時のポイントとしては、互いに納得ができそうな案を伝えることです。

「時間的に全部をお受けすることはできませんが、今日中ではなく明日までの期日を頂ければ、一部分だけでもお手伝いすることが可能ですが、いかがでしょうか」

4.Choose/選択

「選択」では、提案が成功した場合は結果を受け入れて行動をします。万一提案を拒否された場合は、他の代替案を出してみましょう。

提案が成功した場合
「ありがとうございます。では依頼の振り分けが済みましたら、またお声がけいただければとおもいます。」

提案が却下された場合
「では今の業務を他の従業員に手伝ってもらうことが可能でであれば、新しい依頼をお受けすることができると思います」

「DESC法」は「描写」、「説明」、「提案」、「選択」の段階を踏むことで相手の状況も理解しつつ、自分の主張も伝えることの難易度も下がることが期待できますが、し順序を意識しても、自分の意見を言いづらい状態になることも少なくありません。

では次に、「DESC法」のポイントを見ていきましょう。

まずは提案を考えてみよう

会話は「DESC法」のSにあたる「Specify /提案」から考えてみると会話がスムーズにいくことが期待できます。

では上記の例と同様に、上司が新しい依頼をしてきたとしましょう。

明日まで時間をもらって他の従業員と手分けすれば手伝えるかも。と、まずは提案から考えてみます。

提案を先に考えてみると、描写を冷静に行うことができますし、感情面をコントロールする手助けにもなるでしょう。

業務管理にも使える「DESC法」

「提案」や「選択」から考えるというのは、仕事のタスク管理にも有効です。

逆算して考えることで、あらかじめ着地点を知ることができるため、業務のスケジューリングをする際に役立ちます。

上司や同僚、後輩に業務連絡をする際に、最終的にはこのような状態であることが望ましいという形を知っていれば、コミュニケーションが円滑に進むことが期待できます。

職場コミュニケーションは試行錯誤の連続

誰もが簡単に「業務をする上で重要なことを伝える」ことができれば、職場の人間関係に悩む方がこれだけ多く存在することはありません。

「DESC法」はコミュニケーションを円滑にするフレームワークとして非常に有効ですが、最初から使いこなすのは容易ではないですし、頭では理解していても、思うように会話ができない事もありますよね。

そこで「自分の会話のクセ」を知ることも重要になってきます

「自分のクセ」を自覚する

「filler/フィラー」

会話の間に挟む「あー」や「えー」のような言葉を「フィラー」と言います。

「えー、あのー、えーとですね…」
「あー、それはですね」

などのように、何かを考えながら話す時や、緊張している時などに出やすい傾向がありますが、話す前などに言うことがクセになっているという方も少なくありません。

会話をする時の視線

職場でコミュニケーションを取る場合は、できるだけ相手の目を見るようにしてみましょう。

特に提案などをする場合は、目を見て話すことで会話により説得力を持たせることができます。また、相手の話を聞く際にも、真剣に聞いてくれていると印象付けることができます。

このように自分のクセを自覚することで、どのような状況や場面で会話につまずいていたかが見えてきます

がんばっているからこそ相談をしたい

職場で円滑なコミュニケーションが取れるようにがんばっていると、くじけてしまいそうな時もあります。

業務はやった分だけ評価される一面を持ち合わせていますが、職場のコミュニケーションは数字などで可視化ができないため、果たして成果は出ているのだろうかと不安にもなります。

そんな時は誰かに話してみることで、客観的な視点からのアドバイスやサポートが期待できます。

オンラインカウンセリングで相談してみよう

特に職場での人間関係の悩みは、人事や社内の相談室に相談するのも勇気がいります。

また、友人への相談は気軽にできる代わりに、友人からも相談を持ちかけられる場合もあり、結局友人の話を聞いている時間のほうが長かった、という結末になることも珍しくありません。

オンラインカウンセリングなら、専門のカウンセラーに悩みを相談することができますので、相談をするまでの様々なストレスを軽減することができます。

オンラインカウンセリングは予約も簡単

オンラインカウンセリングはインターネットにつながる環境であれば24時間、スマートフォンからでも簡単に予約が取れます。

また、オンラインカウンセリングは自宅で相談できるのもメリットです。

相談をするために移動する時間を省くことはもちろん、なによりリラックスできる状態で自宅などから専門のカウンセラーに相談することができるのが、オンラインカウンセリング最大のメリットです。

職場の人間関係にストレスを感じたら「DESC法」を取り入れてみよう

まとめ

この記事では、職場の人間関係にストレスを感じている方に向けて、職場の悩みに関するデータや、職場のコミュニケーションに取り入れたい「DESC法」を紹介しました。

今の仕事は好きだけど人間関係に悩んでいる、自分なりにがんばっているけれど成果が見えなくて不安、という方はオンラインカウンセリングで相談してみることを視野に入れることで、気持ちが楽になるかも知れません。

 

information

インフォメーション

オンラインカウンセリングmezzanine(メザニン)のご紹介

メザニンコラムを発信しているオンラインカウンセリングサービス「mezzanine(メザニン)」。臨床心理士や公認心理士、精神保健福祉士、EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)などの専門資格をもつカウンセラーから「オンライン」でカウンセリングを受けられます。

仕事の悩みをメザニンにカウンセリングで相談してみませんか。新規登録の方、カウンセリングで使えるポイント3,000ポイントを進呈中です。

新規会員登録はこちらから