会社の意向に従いやるべき仕事をやってきた。後輩の育成にも力を入れてきたのにどうしてこうなるのか。
なぜ「自分は昇進できない」のだろうと考えれば考えるほど、現状に納得いかず、仕事に行くことも辛く感じてしまいます。
そこで今回の記事では、「自分は昇進できない」と悩むあなたに向けて、ストレスを感じた時の対処法や、モチベーションを維持するためのコツなどを詳しく解説していきます。
「自分は昇進できない」というストレス
社内環境も人間関係も悪くはないし、仕事に対してもしっかりと向き合ってきたつもりなのに、なぜか「自分は昇進できない」という現実。
がんばっても報われないということは、自分は会社に必要とされていないのではないかとネガティブな考えに捉われてしまうかもしれません。
しかし、必ずしも能力の高いビジネスパーソンが「昇進」や「出世」をするとは限らないということを、まずは理解していきましょう。
能力の高さが「昇進」につながるとは限らない
なぜか昇進すると周りから思われている同期や後輩の特徴
- 上司の前で調子がいい
- 周囲に仕事を押し付けている場合でも、報告の時はうまく立ち回る
- 残業が多く、遅い時間まで会社にいる
- 雑談が多い
こういった場合は、最終的には周囲や上司、組織に対してのアピールへとつながっているケースが多いのではないでしょうか。
あなたは「もくもく」と仕事をこなしている
一方、あなたは「もくもく」と仕事をこなし、「人知れず」周囲のフォローを行っています。
おそらくは終わらない仕事も自宅に持ち帰り、「もくもく」と取り組むタイプではないでしょうか。そして翌日に出勤をしても、愚痴ひとつこぼさずに実直に仕事に向き合います。
あなたを「アピール」するために必要な3つのプロセス
なぜか昇進する同期や後輩と、「自分は昇進できない」と悩むあなたとの違いは「アピールする力」かもしれません。
- 会社が求めるリーダー像を知る
- 昇進に係るしくみを知る
- 自己マーケティングと成果の可視化
1つずつ順番にみていきましょう。
1.会社が求めるリーダー像を知る
自分が昇進できなかった要因を具体的に知ることは難しいですが、会社は経営方針や状況に合った従業員を求める傾向にあるといえます。
常に変化する「会社が求める人材」
会社が外部に発信したいロールモデルや、現在の部署やチームに適した人材として同期や後輩を昇進させた可能性も考慮できます。
たとえば、育休や介護休業制度など、働く女性に対する取り組みに力を入れているならば、子育てをしながら管理職として仕事をする従業員をロールモデルとして昇進させることもあれば、新規事業部のチーフを、柔軟な価値観を持つ若手から大抜擢という場合も考えられるでしょう。
2.昇進に係るしくみを知る
日本企業の人事制度では、評価に差が出るように設定されています。そのため、部署やチームの従業員全員が昇進、昇格、昇給という状況が起こることは極めて稀です。
また、現在では直属の上司の評価のみが昇進に直結することは珍しく、企業の人事制度での評価を元に、最終的な決定は経営層や人事が行うことが一般的です。
とはいえ、実際の働きぶりを評価しているのは直属の上司であるため、たとえば上司が忙しすぎて部下の仕事を個別に評価できる状況にない、もしくは上司自身に対する評価が良くないなどの場合は、適切な評価が受けられない可能性があります。
昇進や昇給のプロセスは、理想的には能力や成果に基づいて行われるべきですが、実際にはさまざまな要因が影響を及ぼしているのです。
昇進枠が決まっている場合もある
昇進枠があらかじめ絞られている場合は、限られた枠内で昇進を果たす必要がありますが、基準や条件などを明文化している企業は少ないといえるでしょう。
また、能力が高すぎる従業員を昇進させてしまうと、現場の最前線を任せることができる人材が不足してしまうことから、最適なポジションから動かせないというケースも考えられます。
3.自己マーケティングと可視化の重要性
会社の求める人物像や昇進に係るしくみが把握できたら、周囲にあなたをアピールする準備を進めていきましょう。
自己マーケティングは、自分自身を商品やサービスのようにポジショニングし、周囲や上司などにあなたの価値をしっかりと伝えるプロセスです。
初期段階としては、いままで「もくもく」とこなしてきた業務や成果、達成したプロジェクトを示していきましょう。
成果を可視化していく
「もくもく」と仕事をしてきたあなたの成果を評価に反映させていくためには、可視化していくことが非常に重要になってきます。
社内やチーム、そして上司があなたの働きぶりを全て把握するのは難しく、どれほどの努力を経て成果につなげているかということよりも、期日内で合格ラインのパフォーマンスを上げているかの有無に注視することが多くなります。
全てを数字で出すことは難しい面もありますが、可能な限り成果を数値で可視化することは必要不可欠ともいえますし、アピールをしていくことで適切な評価につながりやすくなるでしょう。
本当にこの会社で昇進をしたいかを考えてみる
あなたが「自分は昇進できない」と悩む時、「本当にこの会社で昇進したいか」も考えているかもしれません。
この章では、「この会社」で「昇進」を目指す際に考慮すべきポイントをみていきましょう。
あなたの目標と組織文化の確認
まず、どのようなキャリアを築いていきたいのかを考えましょう。
会社の昇進ポリシーや文化が、あなたの目標や価値観と合致しているかどうかを確認することが大切です。組織の文化が合っていないと、昇進しても満足度を得られない可能性があります。
労働条件のバランスを確認する
昇進に伴う労働時間や責任の増加、給与の変化などに加え、仕事と生活とのバランスが損なわれることがないかを確認します。
昇進に伴う部署異動や転勤によって、生活環境に変化が生じる場合があることも考えられますので、納得できるバランスを保てるかを考慮してみましょう。
職場の人間関係の確認
周囲の人間関係が昇進にどのように影響するかを考えます。昇進によって、同僚や上司との関係が変化する可能性が考えられるため、心構えが必要です。
現段階ではあなたは「自分は昇進できない」という悩みを抱えていますが、実際に昇進をした場合の上司や先輩、同期や後輩との関係性の変化を考慮しておくことも重要です。
これらのポイントを踏まえて、昇進を目指すことで得られるメリットとデメリットを判断してみましょう。
転職を視野に入れたほうがよいケース
では、「自分は昇進できない」と悩んでいる際に、転職を視野に入れたほうがよいケースもみていきましょう。
ポストが不足しているケース
同期や後輩の昇進を知った時点では、大きなショックを受けるかもしれませんが、落ち着いて確認してみると、同期や後輩が新たに作られたポジションに配置され昇進しているケースがあります。
このケースでは昇進枠が絞られている可能性は低く、上が詰まっているため会社側が苦肉の策で新たな役職を用意している状態です。
待遇と釣り合っていない「昇進」
たとえば、今まではチーフの下の役職は存在しなかったにも関わらず、サブチーフというポジションに後輩が昇進した場合などは、仕事量は増えても結局給与などの待遇面には反映されていないという状態に陥ることも考えられるのです。
新しい役職というのは前例がないため、業務量や成果に伴う評価が不透明な状態であるといえます。
また、上が詰まっていると言っても、中堅層の退職が続いている場合は注意が必要です。役職がついてもそこから先には上がりにくいという現状が反映されており、勤続年数による待遇を少なからず予測することができます。
「辞めたい」と言っていた同僚や後輩が昇進したケース
人材不足の会社では、退職を検討している従業員に対して、待遇の改善が見込まれる昇進をさせるケースがあります。
辞めさせないための「昇進」
たとえば、あんなに辞めたがっていた後輩が新規事業部に異動になり、サブマネージャーという役職まで付いている、などの昇進があった場合は注意が必要です。
モチベーションが低下しているにも関わらず昇進をしてしまった後輩は、業務をおろそかにする可能性も否定できないため、周囲がフォローをしなければならない傾向が強まるともいえます。
このように、社内環境や組織体制の問題が深刻であるならば、新しいチャレンジや満足度の高い職場を見つけるために、転職を検討するのも一案です。
相談しにくい「キャリア」についての悩み
昇進を目指すことは、多くのビジネスパーソンにとって重要な目標ですが、その過程は時に過度のストレスと不安をもたらすことがあります。
仕事のプレッシャーや、競争の中で心身ともに健康を維持することが求められる状況のなかで、「自分は昇進できない」というキャリアについての悩みは、なかなか周囲には相談しにくいという現状があります。
もしもあなたが「自分は昇進できない」という悩みを一人で抱え込んでいるのであれば、心理的なサポートを受けることで、その負担を軽減することができるかもしれません。
心理的なサポートが受けられる「オンラインカウンセリング」
心理的なサポートを受けることは、あなたの仕事への集中力や、自己肯定感を高めることにつながるかもしれません。あなたの悩みをサポートするサービスとして、オンラインカウンセリングは非常に有効だといえます。
「自分は昇進できない」というストレスを持つあなたの悩みを、メンタルヘルスのプロであるカウンセラーに相談してみましょう。
オンラインカウンセリングによっては、仕事や職場の悩みに特化したカウンセラーによるカウンセリングを受けることができますので、もしもあなたが昇進できない悩みについて話をしたいと感じたら、利用の検討をしてみましょう。
オンラインカウンセリングのメリット
オンラインカウンセリングは、カウンセリングルームに直接足を運ぶ必要がないため、交通渋滞や、電車やバスの待ち時間などのストレスがありません。
あなたにとってリラックスできる自宅から、安心してカウンセリングを受けることができるため、誰かに話を聞かれる心配もなくプライバシーが守られているのも、オンラインカウンセリングのメリットのひとつです。
忙しいあなたに最適なオンラインカウンセリング
オンラインカウンセリングは日程や場所に関して柔軟性がありますので、忙しいビジネスパーソンであるあなたとは、非常に相性が良いでしょう。
予約もスマートフォンから簡単にできますので、辛いと思った日、誰かに話したいと思ったその日に利用してみましょう。
まとめ
この記事では、「自分は昇進できない」あなたに向けて、ストレスを感じた際に確認したいプロセスなどを紹介しました。
昇進できないことに対するストレスや不安がある場合は、あなたの気持ちの整理にもつながりますので、オンラインカウンセリングなどを利用して、相談をしてみましょう。
information
オンラインカウンセリング mezzanine(メザニン)のご紹介
メザニンコラムを発信しているオンラインカウンセリングサービス「mezzanine(メザニン)」。臨床心理士や公認心理師、精神保健福祉士、EAPメンタルヘルスカウンセラー(eMC)などの専門資格をもつカウンセラーから「オンライン」でカウンセリングを受けられます。
1分でわかる mezzanine(メザニン)