誰しも「仕事に疲れた」と感じたことはあるはずです。また仕事に疲れてしまい「辞めたい」と感じたことのあるビジネスパーソンも少なくないでしょう。
今回は、辞めたいと感じるほど仕事で疲れている方に向けて、そう感じてしまう原因や対処法、その先のことについて紹介します。
「仕事 疲れた 辞めたい」と感じてる人は多い
厚生労働省の調査によると、仕事に不安やストレスを抱えている人は82.2%と言われており、多くのビジネスパーソンが、何かしらのストレスや不安を抱えながら仕事を続けている状態であるといえます。
そして、ストレス状態が継続していくことで、好きだった仕事にやる気が起きなくなったり、やる気はあるのに身体が思うように動かなくなってしまい、仕事が向いてないと感じ、辞めたいと思ってしまう人も少なくありません。
「仕事 疲れた 辞めたい」と感じる4つの原因
仕事に疲れたと感じ、辞めたいと思ってしまうのはどういう時なのでしょうか?原因を把握しておくことで、何かしらの対処を施すことができるかもしれません。これから紹介する4つの原因は特に疲れを感じやすく、辞めたい要因になりやすいと考えられています。
1.業務内容への不満
長時間の労働や残業が多い業務は、肉体的な疲労を感じやすくなります。拘束時間が長い分、プライベートな時間が減ることで、疲労を上手く解消できないことが多くなります。
また、厳しいノルマやタイトな締め切りなどが設定される業務の場合は、切迫感から精神的疲労が大きくなります。そして業務の内容の厳しさから辞めたいと思ってしまうようになります。
2.職場での人間関係
高圧的な上司がいたり、互いを監視するような社風の職場で働いていると、常に「怒られない」ことだけを意識してしまい、精神的に疲れを抱えてしまいます。
また、職場に相談できる上司がいなかったり、気軽に話せる人がいないような場合も、仕事での悩みや不安を自分一人で抱え込んでしまい、それがストレスとなり辞めたいと思ってしまう場合があります。
3.やりがいを感じられない
「聞いていた仕事内容と違う」場合や「希望していた部署ではなかった」場合に、やる気がなくなってしまい、モチベーションの低下から疲れを感じるようになります。
また、単調な業務内容で飽きてしまったり、新人のために雑務ばかりやらされたりすることでストレスを感じ、辞めたいと思うようになるケースもあります。
4.将来の不安
年齢によるライフステージの変化を迎えたことで、今後の人生に対し強い不安を覚える人も少なくありません。さらに、給与が低いなどの理由から、金銭的不安に陥りストレスを溜めてしまい、その結果疲れを感じることで、仕事を辞めたいと思うケースがあります。
また、会社で思うようなスキルや能力を獲得できず、出世などに不安を感じストレスを溜めてしまう場合もあります。また、同僚が先に出世したり、評価されたりすることで、「自分にはこの仕事は向いてない」と感じてしまい、辞めたいと思うようになります。
「仕事 疲れた 辞めたい」と思った時の対処法3ステップ
もし、疲れがたまっていると感じていたら、早急に対処していく必要があります。
この章では対処法を3つのステップで紹介していきます。ステップ内のAとBはどちらか一方でもかまいません。
ステップ1.客観的な視点を持つ
仕事を辞めたいと思ってしまうほどの疲れを感じはじめたら、辞めたい気持ちだけが先行してしまい、感情的になったり、冷静さを欠いてしまうことがあります。
仮に辞めて転職するにせよ、なんで辞めたのかなどの自己分析は必要になってきます。まずは辞めたい気持ちや疲れの原因を客観的に分析していく必要があります。
1-A 辞めたい気持ちを客観的に分析する
今辞めたいと感じるのは、業務量の過密さや、厳しいノルマでしょうか?その場合、仕事のやり方を変えたり、担当を変えてもらうことで疲れを軽減させることもできます。
また、上司や人事課に話をして部署を変えてもらうことで、もう一度やる気が出て、辞めたい気持ちに歯止めをかけれる可能性もあります。
1-B 疲れの原因を客観的に分析する
疲れが肉体的なものなのか、精神的なものなのかで、対処法も変わってきます。
また、寝不足で疲れているのか?暴飲暴食で胃腸が疲れているのか?運動不足から体力が落ちているのか?など、自分の生活リズムを見直すことで、疲れを軽減し、やる気を取り戻していく場合もあります。
ステップ2.相談する
自分の気持ちや疲れに対して客観的に判断することができたら、今の悩みや不安を誰かに聞いてもらうことで、気持ちが落ち着いたり、ストレス解消につながったりします。
2-A 上司や同僚などに相談する
辞めたいと感じる原因が何なのか分かっていれば、上司に相談してみるのが有効です。仕事のやり方や業務内容での疲れであれば、上司から効率的なやり方のアドバイスをもらえたり、上司や同僚の仕事への向き合い方を聞くことで、新たな視点が生まれ、辞めたい気持ちが和らぐ可能性もあります。
2-B カウンセラーなどの専門家に相談する
原因がはっきりと分かっていない場合や、分かってはいても、自分に合った対処法を見つけられない場合は、カウンセラーなどの専門家に相談してみるのは大変有効な手段と言えます。産業医がいる職場でしたら、産業医に相談するのも良いでしょう。
専門家に相談することで、精神的な疲れやストレスに対し的確な対処法やアドバイスをもらうことができます。
相談できる場所があるという安心感が、辞めたいという気持ちを軽減させてくれるでしょう。
ステップ3.休養を取る
相談していく中で休養が必要と判断されたり、自分で判断した場合、思い切って休みを取ることも大切な判断です。
無理をすれば余計に疲れを溜めることになり、しまいにはメンタル不調を起こしたり病気をしてしまい、休職や退職せざるを得なくなります。そうなる前に、休養をしっかりとることはとても大切なことです。
3-A とにかく休む
過重労働や、精神的疲労が溜まっている場合は、とにかく休むことです。たとえ眠れなくても、ベッドで横になっているだけでも、疲労感は和らいでいきます。
また、慢性的に睡眠不足の方は、7時間は睡眠を取るようにしましょう。ただし、寝すぎは疲労感を増してしまうおそれもありますので、気を付けてください。
3-B 旅行や好きなことをする
疲れているけど動ける場合や、仕事が楽しくないと感じている場合は、旅行に出かけることで気分転換になり、リフレッシュになります。
いつもと異なる環境に身を置くことで、沢山の刺激を受け、仕事への活力が戻ってくる場合もあります。
また、新しい趣味にチャレンジしたり、資格の勉強をはじめたりすることで、視野が広がり仕事に対しても新たな考え方ができるようになったり、モチベーションが回復し、辞めたいという気持ちが軽減する可能性もあります。
それでも仕事を辞めたいと思ったら
疲れの原因が分かり色々試してみたけど、それでも辞めたいと思う場合もあれば、周囲の人と話していく中で、辞めたい気持ちが強まることもあるかと思います。その場合、辞める前に考えておくべきことがいくつかあります。
辞めたい原因の把握
「疲れたから辞めたい」という漠然とした理由で辞めてしまうと、転職先でも同じことを繰り返してしまう恐れがあります。しっかりと原因を把握することで、同じ状況を防ぐことができます。また、仕事を辞める原因を明確にすることは、自己分析やキャリアの棚卸に繋がりますので、再就職の際の指針にも繋がります。
辞めるメリットとデメリットを知る
辞めることのメリットとデメリットをしっかりと把握しておくことで、後悔しない選択ができるようになります。
辞めると新しいスキルや能力を獲得できる可能性があるというメリットはありますが、会社で積み上げたキャリアや人間関係はなくなってしまいますので、一から作り上げなければいけません。
メリットが大きければ辞める選択もありですし、デメリットが大きければ、辞めたいという気持ちを切り替える方向で動いてみても良いかもしれません。
次のステップを考える
次にどんな仕事がしたいのか?自分のスキルをどう活かしたいのか?または、どういうスキルを獲得したいのか?を考えておく必要があります。
自分が働くうえで一番大切にしたい部分はどこなのかを踏まえ、自己分析を行ないつつ、自分のやりたいことにマッチした就職先を見つけるための企業分析も行なう必要があります。
「仕事を辞めない」を選んだあなたへ
仕事を続けていこうと決めたとしても、今の仕事の疲れが無くなるわけではありません。疲れた時の「自分なりの解消法」を見つけることはとても大切なことです。
さらに、今の仕事を通じて今後どうなっていきたいか、何を獲得したいかなどの目標設定を立てることで、漠然と働くことを防げますし、キャリアアップにも繋がります。また、毎日の小さな目標を立て、それをクリアしていくことで、達成感が味わえ、仕事へのやる気も回復するでしょう。
疲れをためないためにも
疲れた時にしっかりと対処を行なうことは大事なことですが、疲れをためないことも同じくらい重要です。辞めたくなるほど疲れる前に、しっかりと疲れを解消しておくことで、長く元気に働くことができます。疲れの解消に効果のある代表的なものとして
- 定期的な運動
- 声を出して笑う
- おいしいものを食べる
- 湯ぶねにつかる
- 読書をする
などがあります。これらは、リフレッシュ効果が高いだけでなく、免疫力アップや記憶力アップも期待できます。疲れを感じはじめたら、ぜひ試してみてください。
専門家に相談してみる
同僚や友人などに話を聞いてもらったり、気の合う仲間とゆっくり過ごすだけでも疲れの軽減が期待できますが、職場の同僚や友人に相談しづらい場合には、カウンセラーなどの専門家に相談してみるのも有効な手段です。
カウンセラーであれば、職場のことなどの話しづらい内容も気軽に相談することができますし、疲れやストレスによるメンタル不調からくる問題解決に向けたサポートを受けることが可能です。
オンラインカウンセリングは予約も簡単
オンラインカウンセリングはインターネットにつながる環境であれば24時間、スマートフォンからでも簡単に予約が取れます。
また、オンラインカウンセリングは自宅で相談できるのもメリットです。
相談をするために移動する時間を省くことはもちろん、なによりリラックスできる状態で自宅などから専門のカウンセラーに相談することができるのが、オンラインカウンセリング最大のメリットです。
まとめ
今回は、辞めたいと感じるほど仕事で疲れている方に向けて、辞めたいほど疲れてしまう原因や対処法、その先のことについて紹介しました。
仕事に疲れてしまう原因は、仕事の内容や労働環境、人間関係や将来の不安など、人それぞれです。辞めたいとおもうほど疲れ切ってしまう前に、適切に対処を行なうようにしましょう。
mezzanineのカウンセラー
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メザニン登録カウンセラー
宮園 さとみ Satomi MIYAZONO
公認心理師、精神保健福祉士、キャリアコンサルタント
プログラマ等の社会人経験を経て、職場のメンタルヘルス問題のニーズを感じ、対人支援職に転向。就労支援、リワークなど、メンタルヘルスに関わるプログラムに携わっています。
【メッセージ】
今まで目を向けてこなかった自分の可能性や、これからの選択肢、自分への理解を深めるお手伝い等、人生という長距離を走るあなたに、寄り添い伴走しながら、応援する。そんなカウンセリングの時間を提供できればと思っています。