新年度になり、社会人3年目として後輩を指導する立場になったビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
そして迎えた新年度最初の連休明けに、なんとなく心や身体の不調が続くことがあります。もしかしたらそれは「5月病」のサインかもしれません。
「5月病」というと、新入社員がなるイメージが強いですが、最近では社会人3年目になる方が抱える「5月病」への注目が高まっています。
今回の記事では、社会人3年目のビジネスパーソン向けに、「5月病」になる背景や、その不調への対処法をわかりやすく解説します。
社会人3年目の「5月病」
「5月病」は正式な医学用語ではありませんが、医療機関で診断する場合には、適応反応症(適応障害)やうつ病、不安障害などに該当することがあります。
かつては新入社員に多く見られるとされてきましたが、近年では仕事にある程度慣れてきた社会人3年目の層でも、同様の不調を訴えるケースが増えています。
仕事や職場環境に慣れたからこそ、日々の業務で溜まった慢性的な疲労感や、将来への漠然とした不安が表面化しやすくなるタイミングであることが、要因のひとつであると考えられています。
さらに、大型連休を経て一時的に緊張が緩んだところで、再び業務モードへ戻ることに強いストレスを感じ、「5月病」と呼ばれるような心身の不調につながりやすくなるのです。
社会人3年目に増えている「5月病」の背景
ここでは、社会人3年目ならではの「5月病」につながりやすい背景について整理していきます。
1.社会人3年目のプレッシャー
入社して3年目を迎える頃には、職場環境や業務にも慣れ、会社からも独り立ちを期待され、目標数値などのハードルが上がってくるケースも少なくありません。
新年度を迎え、会社から設定された目標が自分の能力よりも高いことでプレッシャーを感じてしまい、大型連休が終わり、業務に戻らなくてはならず、大きなストレスを感じるというケースもあります。
2.勤務体制の変化によるストレス
新型コロナウイルスの影響により、日本のビジネスパーソンの働き方は大きく変化しました。現在社会人3年目にあたる世代の多くは、就職活動をオンラインで行い、入社式もリモートで参加したという人が少なくありません。
入社当初は在宅勤務が中心だった一方で、現在は出社回帰の流れが強くなっています。出勤日数が増加したことで、通勤や対面コミュニケーションといった、新たな負担がストレスにつながるケースも見られます。
このように慣れない「通常モード」の働き方への切り替えは、心身の疲労を蓄積させ、大型連休明けに一気に表面化しやすくなります。それが「5月病」につながると考えられています。
3.部署異動などによるストレス
ジョブローテーション制度がある企業では、入社2年から3年目あたりで部署異動が行われることが一般的です。
たとえば営業から経理へ異動する場合などでは、業務内容が全く異なることもあります。このような異動は、新しい環境に適応しなければならず、大きなストレスとなるため「5月病」を引き起こす一因となるでしょう。
新たな環境で業務を学んでいくことは、新入社員が抱えるストレスと共通していますが、加えて社会人3年目は成果を求められる場面が増えていきます。
ただ「慣れる」だけでなく、早期に結果を出すことが求められるプレッシャーが加わり、心身の負担が大きくなります。そのため大型連休によって一度その緊張感が緩むと、連休明けには再び高まる期待や責任感とのギャップに戸惑い、「5月病」と呼ばれるような不調を感じやすくなるのです。
4.後輩の育成に関するストレス
現在社会人3年目のビジネスパーソンはZ世代と呼ばれていますが、同じ世代に分類される新入社員や後輩の育成に関するストレスも「5月病」を引き起こす要因のひとつです。
社会人3年目は経験を積み、スキルを磨くことで「自己成長」を実感することにつながることを理解している層ですが、それを後輩にどのように伝えていくか、そして育成していくのかに不安を抱くこともあるでしょう。
とくに新年度が始まり、初めての大型連休を迎える時期には、その先に続く業務で後輩をどのように育てていくかというプレッシャーや、進捗に対する不安がさらに重く感じられることがあるのです。
5.キャリアへの不安
社会人3年目になると、職場や会社のこと、取引先のことなども見えてくるようになります。その中で、「このままここで働き続けて良いのだろうか?」という不安がよぎるケースもあります。
さらにノルマなどのプレッシャーが増えることで、メンタル不調につながる場合があります。
このように、社会人3年目ならではのストレスが重なることで、連休明けに心身の不調を感じやすくなるのです。では、こうした「5月病」とどう向き合えばよいのでしょうか。次章では対処法について考えていきましょう。

社会人3年目の「5月病」を乗り越えるためにできること
「5月病」という言葉は、大型連休明けに感じる不調や、気力の低下を指すものとして広く知られています。医学的には適応障害の一種とされることもありますが、誰にでも起こりうる一時的な心身の不調とも言えます
特に社会人3年目は、仕事の責任や新たな役割が増え、知らず知らずのうちに負荷が積み重なりやすいタイミングです。ここではそうした「5月病」とうまく向き合い、少しずつ回復していくための具体的な方法をご紹介します。
1.「責任」より「役割」と考える
社会人3年目ともなると、「責任感」を強く求められる場面が増えてきます。しかし、責任を重く受け止めすぎて、自分自身を追い込みすぎてしまっているかもしれません。そこで意識したいのが「責任」ではなく「役割」として捉える視点です。現在の自分に求められていることは何か、それにどう対応すればよいのかを冷静に見つめ直すことで、気持ちの負担軽減につながることがあります。
もし部署異動などで与えられた「役割」に不安を感じている場合は、その役割を一人で完璧にこなす必要はないということも覚えておきましょう。時には必要なサポートを周囲に求めることも、チームの一員としての大切な行動です。
2.「定期点検」のつもりで自分を見直す
大型連休明けは、心身の状態に変化が現れやすいタイミングでもあります。あえてこの時期を「定期点検のチャンス」と捉え、自分の生活リズムや心の状態を振り返ってみるのもよいでしょう。
睡眠や食事は足りているか、休日にしっかり休めているか、自分を追い込みすぎていないかなど。小さな違和感を見逃さないことが、早めのケアにつながります。
また不調を感じるのは「がんばってきた証し」でもあります。この機会に、これまで積み重ねてきた努力を肯定的に振り返る時間を持つことも、前向きな気持ちを取り戻す助けになるでしょう。
4.こまめに休憩を取る
大型連休明けの不調を感じた時は、こまめに休憩を挟むなど、無理をせずに休む時間を作ることが大切です。
も疲れを感じたタイミングで休みを取ることは、心身のリズムを整えるうえでも大切です。「何かあってから休む」のではなく、「体調が崩れる前に休む」という予防的な使い方を意識することで、長期的なパフォーマンスの維持にもつながります。
5.辛い気持ちを相談する
「なんとなく辛いけれど、これくらいのことで相談してもいいのかな」と、一人でがんばり続けていませんか。
でも実は「なんとなく辛い」という漠然とした不調こそが、「5月病」のサインかもしれません。そして、その不調を見過ごしてしまうことで、心の疲れがどんどん深くなってしまうこともあるのです。
「5月病」の症状は家族や友人など、近しい人には相談しにくいと感じるかもしれません。そんな時に頼ってほしいのがカウンセラーという存在です。
「がんばらなきゃ」と思っているのに思うように動けない、そんな心の引っかかりにも丁寧に寄り添ってくれるのがカウンセラーです。
「誰かに話す」というシンプルな行動が、心を軽くする大きなきっかけになります。もし少しでも、「このままでは辛いかも」と感じたら、どうかそのサインを見過ごさないでくださいね。
オンラインカウンセリングのメリット
「5月病かもしれないな…」と感じていても、連休明けは業務も立て込んでいて、なかなか立ち止まる余裕がない。そんな風に感じている社会人3年目のビジネスパーソンも多いかもしれません。
「相談したい気持ちはあるけど、正直そんな時間なんてない」そんな時こそ、オンラインカウンセリングという選択肢があります。
たとえばお昼休みにサクッと予約をして、帰宅後に自宅から気軽にカウンセリングを受けることができます。対面と違って移動の手間もなく、いつもの空間でリラックスしながら話せるのも魅力です。
ほんの少し誰かに話すだけで、思っていた以上に心が軽くなることがあります。忙しい毎日だからこそ、自分のための“小さなケアの時間”を作ってみませんか。

まとめ
社会人3年目は、業務の幅が広がり、後輩の指導や成果へのプレッシャーを本格的に感じ始める時期です。そうした変化に適応しようと日々努力を重ねるなかで、気づかないうちに心や身体に負荷がかかっていることもあるかもしれません。
「5月病」は、そうした負荷が表面化しやすいタイミングに現れるものです。だからこそ、そのサインを見逃さず、早めにケアすることが大切です。
もし「少し立ち止まって話を聞いてほしい」と感じた時は、オンラインカウンセリングのような外部のサポートを活用してみてください。時間や場所にとらわれず、自分のペースで相談できる環境が、心に余白を取り戻す助けになるかもしれません。
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この章では、メザニンコラムを発信しているオンラインカウンセリングサービス「メザニン」を例に、利用ステップを紹介します。
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会員登録が済んだら、さっそく予約をしてみましょう。カレンダー表示から自分の予定に合った日時が選べます。会員登録時に進呈された3,000ポイントも利用できます。
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